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研究成果がPlant Cellに掲載されました

アブラナ科植物の有性生殖において、花粉と雌ずいの接触に始まる初期受粉過程は、最初の雌雄ゲノム遺伝子相互作用の場として重要です。昆虫等により無作為に運ばれてくる花粉の内、異種の花粉(種間不和合性)や、同種であっても自己の花粉(自家不和合性)は、この段階で発芽・伸長できず排除されます。本研究では、同種の花粉表層物質中に、雌ずい乳頭細胞から花粉に向けてCa2+を含む水の供給を誘導する未知の物質が含まれていること、自己の花粉の場合にはその誘導が阻害されることを明らかにしました。また、和合受粉時の乳頭細胞から花粉へのCa2+供給に自己阻害型Ca2+ポンプの一種ACA13(autoinhibited Ca2+-ATPase 13)が関与することを明らかにしました。初期受粉過程における和合・不和合反応に関わる分子の一端を明らかにすることができました。
A pollen coat-inducible autoinhibited Ca2+-ATPase expressed in stigmatic papilla cells is required for compatible pollination in the Brassicaceae
Iwano, M., Igarashi, M., Tarutani, Y., Kaothien-Nakayama, P., Nakayama, H., Moriyama, H., Yakabe, R., Entani, T., Shimosato-Asano, H., Ueki, M., Tamiya, G., Takayama, S.
Plant Cell (2014) 26, 636-646.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24569769
高山班201402.jpg

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