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研究経過報告|新学術領域|ゲノム・遺伝子相関

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2014年9月の記事を表示しています

日本動物学会にてシンポジウムをオーガナイズ

東北大学にて開催されました日本動物学会にて、基礎生物学研究所の田中実先生と「性と生殖 - 繁殖システム多様化の遺伝・生理機構」と題しましてシンポジウムをオーガナイズしました。

いつ繁殖するのか、何匹とつがうか、どのくらいの子孫を残すのか、など有利な繁殖システムは、生息環境によって異なると考えられます。実際、繁殖システムの多様性は実に多くの生物で知られており、地道なフィールド調査は、その多様性をあきらかにしつつあります。しかし、実際にこのような繁殖システムが多様化する生理機構や遺伝機構については不明な点が多く、本シンポジウムでは、フィールド調査による近縁集団間の変異調査、内分泌シグナルの分化、遺伝基盤など、マクロレベルでの繁殖行動観察から生理機構のミクロレベルまでを網羅する多様な研究者に講演していただきました。

シンポジウム後の懇親会では多くの会員の方々から「たいへん面白かった。可能性を感じる分野だ」などのコメントを頂き、講演頂いた小林牧人先生、小北智之先生、池上啓介先生、石川麻乃先生誠にありがとうございました。(2014.9.12)

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細胞工学の連載「ゲノムで進化の謎を解く!」に寄稿しました。
第8回 20世紀以降にも種分化は起きている:ゲノム重複による新たな環境への適応

過去150年にスイスの小さな村で現れた倍数体新種形成の顛末と、倍数体ゲノム・トランスクリプトーム解析用ソフトウェアHomeoRoq、シロイヌナズナ属異質倍数体ミヤマハタザオのゲノム解析などについて解説しました。
文献情報

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ニューロンの性分化因子、Fruitlessの制御機構について新仮説を提唱

研究成果


佐藤耕世と山元は、Advances in Genetics86巻に総説を発表しました。キイロショウジョウバエの性決定因子、Fruitlessの機能が低下すると、一個一個のニューロンは「完全に雄型」か「完全に雌型」の形質を示しつつ、前者が減り後者が増えるという現象にヒントを得、fruitless遺伝子の異なるプロモーター間のpositive feedback仮説を提唱しました。今後の検証が期待されます。


出典:Sato, K. and Yamamoto, D. (2014) An epigenetic switch of the brain sex as a basis of gendered behavior in Drosophila. Adv. Genet. 86, 46-63.


Sato and Yamamoto見出し.jpg


図:当該のChapterの見出し

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英語の本を編集・出版しました

広報/アウトリーチ


山元は、Academic Press, London (現在はElsevierの一部)から出されている伝統のシリーズ本、Advances in Geneticsvolume 86guest editorとして、このたびEpigenetic Shaping of Sociosexual Interactions: From Plants to Humansと題する一冊を上梓しました。タイトルにある通り、謎多き生物個体間の相互作用をエピジェネティクスから統一的に理解しようとする野心作です。


出典:Yamamoto D. (2014) "Epigenetic Shaping of Sociosexual Interactions: From Plants to Humans", D. Yamamoto, Ed. Elsevier, Waltham, USA, 314pp.


AIG86 Cover.jpg


図:上掲本の表紙

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