東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

先人の名言と智恵と。。。

2009年11月 7日 (土)

140 昔の人はなるほどということをたくさん残している。講義でよく使う「勝ちに不思議の勝ちあり 負けに不思議の負けなし」は、戦国時代の武将らしい。よくわからないけど、勝つことがあるが、負けたことには理由がある。反省しようというのがその心らしい。 先人といえば、東北大附属図書館では、「江戸時代のサイエンス」という企画展をしている。

http://tul.library.tohoku.ac.jp/modules/coll/index.php?content_id=88

今日の科学者の卵プログラムで、見学会があり、実に20年ぶりだろうか、附属図書館にいくことになった。教養部で1, 2年生をしていたことを思い出した。昔も、こうした企画展があったのかもしれないが、あまり見ることもなく、遅くまでレポートを書いたりすることで使ったのくらいしか、記憶にない。今となっては、電子図書館というか、雑誌のpdfを読めればよいので、図書館に行くこともなくなった。

話を戻すが、江戸時代のサイエンスがよくできていたことは、ある一面では知られていることもある。関の和算、からくり、などなど。一方で、「変わりアサガオ」というのは、あまり知られていない。メンデル遺伝がもちろん、発表されていなく、西洋のそうした考えが鎖国されていた日本で、いかに多重劣性の変異体の花を咲かせ、また、そのheteroの種を維持し続けたのか、まさに先人の智恵であり、その「経験と勘」のようなものが現在に伝承されてないのは、残念である。一説には、その技術が秘密で、一子相伝で伝えられたとか。。

  今年から開講した「科学者の卵プログラム」で渡辺が講義をした「自家不和合性」も、進化論を唱えたチャールズ・ダーウィンと関係が深い。

http://www.ige.tohoku.ac.jp/cgi-bin/prg/watanabe/news/news.cgi?mode=dsp&no=104&num=35

http://www.ige.tohoku.ac.jp/mirai/news/2009/06/13095847.php

http://www.ige.tohoku.ac.jp/mirai/activity/2009/07/14170653.php

  彼は、このような名言を残している。「もっとも強い者が生き残るのではなく、もっとも賢い者が残る者が生き残るのでもない。唯一生き残るのは、変化できるものである。」生き物を観察し、進化論を唱えたというチャールズ・ダーウィンらしい言葉だと。現在どんなに強くても、賢くても、環境に合わせて、変えることができなければ、生き残れないのだと。植物を観察していると、そんなことに気がつかされることは、そういえば、あるのかもしれない。よい1日でした。

 

わたなべしるす

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