東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

ケガ、ムラ、お家芸(8/22)

2013年8月22日 (木)

 最近、気がつかないところでものにぶつかる。年をとったのだろうか。机とかいすの角にぶつけて、その場にうずくまる。。。どうも情けない。。。こんなはずではなかったと思う。ただ、ぶつけたり、ケガをしたりするのは手足であることがほとんどである。頭を縫うようなケガをしたのも慌てていて、それも学会でいつもと違う場所で。。さすがにその時には、びっくりしたし、周りにもずいぶん迷惑をかけた。ただ、そんな自分も、小学校の時に鉄棒から落ちている。1年生の時なので、そんなに高い訳でなく、。。ただ、落ち方に問題はあった。逆上がりをしていて、手を離したからである。落ちて当たり前。見ていた担任の先生がびっくりしたらしい。らしいというのは自分に記憶がないから。。。落ちたということ、そのものの。。子供の時から、木登りをして、木が折れたこともある。もちろん、落ちるが、頭をどう守るのかとか、どうやって落ちたら、ケガをしないかは、遊びの中で自然と身についたのかもしれない。という自分が、運動神経がよかったのかといわれると、クラスでしたから数えた方が早かった。それでも。。。。最近、小さな子供さんとか、小学生が地面に顔から落ちるというのを聞いて、驚いたことがある。なぜ、手をつかないのか、顔をかばった行動をしないのか。。。そうした危ない経験を小さい時に習う・身につけるというのか、本能なのか、わからないが、何をやってもケガは最小限にするというのは、生きているものとして大事だと思った。もちろん、実験の失敗という「ケガ」も、最小限にして、そこからの反転をするためにも、たくさんの失敗をしている訳なので。。。

DSCN7141.JPG 毎日同じように時間は流れているが、仕事にしても何にしてもムラがある。できるだけいろいろなことをムラなくやりたいと思うが、そう簡単ではない。やる気がすごいある日もあれば、そうでない時もある。どうやったら、ムラなくできるのか。ヒントではないが、新聞にこんなのを見つけた。ずいぶん前になくなられたが、池田高校の蔦監督の下では、1ヶ月に1回、1,000本ノックをしたらしい。とれなかったボールは数えないので、実際にはその2倍近くになる時もあったらしい。それくらい練習をしたから、社会人になってから、いろいろな場面に出くわしても、ムラなく対応ができるとか。。。確かにそう思う。で、今は、というのが続いていて。150本ノックらしい。。。これで、ムラなく、ボールを取り、送球するということ、異なる場面場面で最適な対応ができるのだろうとかと心配になる。実験をしていて、花粉管の侵入を見ながら、和合、不和合を判断していた。たくさんのサンプルがあるので、最初はどちらなのか、ずいぶん悩んで、指導教官の日向先生に顕微鏡をのぞいてもらって、「これはね。。。」というのと、では、なぜなのかと聞くと、「ここに、光っているのが、花粉管で。。。」ということをコメントされた。最初はその花粉管が見えない。もちろん、目に入っていても、判断ができない。。正しい判断をコンスタントにすることは、簡単にできないことではあるが。。。同じことを同じように判断できてこそ、一人前のような気がする。プロでもアマでも。。。。

 お家芸というのは元々は、歌舞伎、能、狂言、などの世界で使われていた言葉らしい。。。。その家が得意としている芸、演目。では、うちの研究室のお家芸は。。。「植物をちゃんと育てる」、「花を観察する」、「花という小さなサンプルを集めることができる」、ということであろうか。先日までも、イネの葯集めをしていたが、あれもお家芸の大事なもの。少しならできてもたくさんとなると。。。というのが、ポイントかもしれない。また、ステージをきちんと決めて、集めることができるのも。。日本のお家芸というのはなにか。。。この前、新型ロケット、イプシロンのことがでていた。昔は、ロケットを打ち上げたいと思っていた。遺伝学でなくて。。。この固体ロケット燃料は、1955年に故糸川博士が開発したペンシルロケット以来の技術らしい。テレビで見た限り、とてもコンパクトで、たくさんロケットをあげることができるというのが、ポイントらしい。このお家芸もムラなく、いつやっても同じ結果が出るというそんなものであろう。それぞれのお家芸を融合したら、何かすごいものができるのではないだろうか。そんな気がする。そういえば、仙台は今週までが夏休み。来週からは通常授業。夏休みの宿題が。。。四国・今治の人間なら、まだ1週間あるが、だいたい、今頃から慌てて、宿題を。。。。そうならないように、この夏休みにし忘れたことがないか、改めて確認して、あっても、慌てて、ケガをせず、ムラなく、片付けたい。。。

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 わたなべしるす

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