東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

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News Release

【緊急告知】第82回 日本生化学会大会 フォーラム「磨いて活かせ! サイエンスイラスト」で、招待講演(10/24)

2009年10月14日 (水)

 今まで様々な学会などから依頼があり、講演を行ってきました。出前講義などもそれに該当するのかもしれません。そんな中、サイエンスをいかに一般の人にもわかってもらうかということのために、「サイエンスイラスト」は欠かせない存在です。数年前のプロジェクトから、ポスター、ポンチ絵などを作製してもらった経験から、このようなフォーラムに招待されました。

日 時: 10 月24 日(土)12:30 ~ 14:30
会 場:第19 会場(神戸国際展示場2 号館3 階3A 会議室)
オーガナイザー:三輪佳宏(筑波大学)、小林麻己人(筑波大学)

渡辺は、

13:10 ~ 13:35 ポンチ絵をかえれば、あなたの教育・研究・研究費が変わる!
        ---サイエンスデザイナーによる劇的ビフォー・アフター!---

ということで、今までの経験をお話しします。

 植物科学、遺伝学、育種学を中心にやってきましたが、生化学という違う立場の人からのお誘いに、少々、緊張しておりますが、お時間のある方、学会に出られる方は、10/24に神戸でお会いしたいと思います。


わたなべしるす

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【緊急告知】JST・未来の科学者養成講座・「キャリア教育」特別講義(9/12)

2009年9月 9日 (水)

4月から高校1, 2年生を対象に募集していたall 東北大の企画である「経験・体験を通して「科学を見る眼」をもつ「科学者の卵」養成プログラム」では、今週末の土曜日(9/12)の午後から、渡辺が、再び講義を行います。いつもは、渡辺が行っている研究についての講義ですが、今回は、渡辺がどのような子供時代を過ごし、その後、研究をするようになったのか、また、そのときに生じる苦労などを、できるだけわかりやすく講義します。

このHPをどのような方が見て頂いているのか分かりませんが、科学者の卵の受講生もいるでしょうが、そうでない、身近の方もいらっしゃるかもしれません。一般に公開していませんが、大学関係者と言うことで、のぞいて頂くことも可能かと思います。あるいは、教育関係者と言うことで。

そもそも、渡辺がこの様なキャリア教育を小中校生に行うようになったのは、数年前に、とある小学校の校長先生からのご依頼で始めたものでした。この様な形で発展させることができたのも、はじめの一歩である、この依頼があったからこそであり、その依頼を頂いた先生に感謝しております。

講義の場所など詳細については、関連のHPをご覧ください。

http://www.tohoku.ac.jp/japanese/2009/09/event20090909-03.html
http://www.ige.tohoku.ac.jp/mirai/news/2009/08/13221524.php
http://www.ige.tohoku.ac.jp/mirai/news/2009/09/04091306.php
http://www.ige.tohoku.ac.jp/mirai/list_h21.php


わたなべしるす

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研究成果:植物の発熱機構に、ミトコンドリアが重要な役割(共同研究)

2009年9月 7日 (月)

植物の生殖と言うことで、これまで、自家不和合性、雄性不稔、有性生殖器官で特異的に発現する遺伝子の機能と言うこで、研究を展開してきました。今回は、岩手大学21世紀COEプログラムで始めた共同研究を論文に発表できましたので、報告します。

サトイモ科の発熱植物であるザゼンソウの花器官である肉穂花序の発達にそって、形態的変化、細胞内小器官の変化、ミトコンドリアの増減という点について、渡辺の研究室、岩手大・稲葉研究室、理研・植物科学研究センターとの共同研究を行いました。その結果、タペート細胞が活発にある雌期に発熱しており、その時期には、ミトコンドリアの密度が高く、さらに、ザゼンソウのミトコンドリアは、熱を発生しない、ジャガイモ、カリフラワーに比べて、10倍以上の活性を有していることを発見しました。さらに、この研究成果について、表紙でも取り上げて頂きました。研究をしている方としては、うれしい限りです。

イネでもタペート細胞が発達している小胞子期には、冷害を受けやすいというのがあります。このことからも、植物共通にこの時期に熱に対する感受性が高く、そのために発熱しているのかもしれないというのが、生殖を長らく研究しているものとしてのイメージでした。

今回は、プレス発表した関係もあり、非常に多くのところで取り上げて頂きました。

新聞
・朝日新聞(朝刊・岩手)、(夕刊・全国)
・毎日新聞(朝刊・岩手)
・岩手日報(朝刊)
・岩手日日(朝刊)
・盛岡タイムス(朝刊)

テレビ
・NHK東北ローカルニュース
・IBC岩手放送

この研究内容は、Ito-Inaba et al. (2009) J. Exp. Bot., 60: 3909-3922.という論文として発表されております。本論文は、pdfのdownloadがfreeとなっているので、以下のsiteから、ぜひごらん頂きたい。

論文URL:Ito-Inaba et al. (2009):http://jxb.oxfordjournals.org/cgi/content/abstract/60/13/3909

なお、研究科のHPにも、プレス発表の内容を含めて、掲示されております。参考までに。
http://www.lifesci.tohoku.ac.jp/kenkyuu/植物発熱のカギを解明し、耐寒性植物の育種にも道


わたなべしるす

PS. 共同研究の先生方のHPでの紹介については、以下の通りです。
http://www.iwate-u.ac.jp/coe/inabag/

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生命科学セミナー「ゲノムインプリンティング --DNA脱メチル化に不可欠な新たなプレイヤー--」を10月13日に開催

2009年9月 1日 (火)

生命科学セミナー「ゲノムインプリンティング --DNA脱メチル化に不可欠な新たなプレイヤー--」を10月13日に開催します。ゲノム配列が明らかになった今、ゲノムの修飾、ゲノムインプリンティングが、様々な場面で研究され、その重要さが増しています。われわれの研究室でも、アブラナ科植物の自家不和合性における優劣性、葯の発現に伴うsmall RNAの発現など、いくつかの論文発表をしています。それらは、研究室の成果をご覧ください。

http://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/watanabe/work.html

今回は、奈良先端科学技術大学院大学・バイオサイエンス研究科・木下 哲 特任准教授に、セミナーをお願いしました。胚乳は植物に特有な細胞で、3nの細胞であり、母方から2nが由来し、父方から1nが由来する特異な細胞から、発生が始まります。この胚乳発生での遺伝子発現調節は、エピジェネテックな遺伝子発現制御のモデルとして取り上げられ、ゲノムインプリンティングでは、木下先生は世界をリードしている方です。エピジェネテックな遺伝子発現制御、ゲノムインプリンティングは、動植物に関係なく、ホットな分野だと思いますので、ぜひ、ご参加いただければと思います。


10/13(Tue), 16:00~18:00に、生命科学研究科・本館・3Fの大会議室で行います。たくさんのご来場をお待ちしております。

わたなべ

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研究成果 (出版):温度と生命システムの相関学 (東海大学出版) (8/24)

2009年8月24日 (月)

東北大に異動になってから、5年目ですが、その前の勤務地である岩手大時代から、日本学術振興会が公募していた21世紀COEプログラムに2004年度から採択されていました。東北大に異動になってからも、客員教授として同プログラムに参画し、この3月でプログラムが終了したことに伴い、その成果を出版物として発表しました。

同プログラムの趣旨は、温度という物理量が、生命活動に対してどのように影響し、どのような相互作用があるのか、ということを追求するものでした。近年の研究から、温度によって、ゲノムがいわゆるエピジェネティックな影響を受けると言うことも知られていますし、細胞内での情報伝達が重要と言うことも知られています。そこで、同プログラムでは従来の生殖の研究を温度という観点に対しても、発展させ、多くの論文などを発表できました。詳しくは、研究室の論文発表の頁をご覧ください。

http://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/watanabe/work.html

さて、この5年間の研究のまとめである出版物は、「温度と生命システムの相関学」 (東海大学出版)では、3名の共著者と「第9章 植物の生殖システム:低温下の遺伝子発現及び発現制御機構」を執筆するとともに、「あとがき -生命システムの温度応答反応の先にあるもの-」ということで、今後の本分野の発展、農工連携の拡大などを提案してあります。最近の温度と生命活動について、様々な観点から執筆がなされていますので、ぜひ、お読み頂ければ、幸甚です。

http://www.press.tokai.ac.jp/bookdetail.jsp?isbn_code=ISBN978-4-486-01834-6
http://www.press.tokai.ac.jp/bookpub.jsp?isbn_code=ISBN978-4-486-01834-6

まえがきを書いて頂いた・東京大学名誉教授・鈴木昭憲先生の文章の中に、宮沢賢治の「雨ニモマケズ手帳」の引用があります。
「・・・・サムサノナツハオロオロアルキ・・・・・」とあります。この文章は、まさに今年の低温で、イネの生長に対しておろおろした、研究室そのものでした。

この研究を活かして、おろおろすることないように、したいものだと思ったのでした。


わたなべしるす

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