文部科学省科学研究費補助金「新学術領域研究」
高速シーケンサーを用いて、スギヒラタケ (Pleurocybella porrigens)のトランスクリプトームの解読を行い、発現遺伝子の機能解明を行いました(Suzuki et al., 2013, PLoS ONE 8(7): e69681)。これまでに配列解読がなされていなかった属であり、ゲノム・遺伝子相関機構を解明する上で極めて重要な情報基盤となります。
6月2日から4日にかけて、班会議に参加させて頂きました。皆様の先進的なご研究内容に引き込まれ、あっという間の3日間でした。
ゲノム・遺伝子相関と銘打っている通り、ゲノムやトランスクリプトームなどのオミックス情報を対象としたご研究が多く、扱うデータの大規模化を目の当たりにしました。私はバイオインフォマティクスを専門としておりますが、バイオインフォマティクスの必要性・重要性を実感すると共に、生物学的意義のある情報をどのようにマイニングするか再考する良い機会となりました。懇親会では、皆様快く会話に加えて下さり、共同研究の話も持ち上がるなどして、まだこの世界で経験の浅い私にとって、とても貴重な経験となりました。
この度の班会議に参加する機会を頂けた事に感謝すると共に、再び班会議に参加する機会がありましたら、その際は皆様にご指導ご鞭撻の程頂ければ幸いです。
明治大学農学部生命科学科バイオインフォマティクス研究室
小林 正明 (ポストドクター)
カキのトランスクリプトームを用いた研究成果が掲載されました。
H. Itamura, A. Nakatsuka, N. Sun, T. Esumi, A. Yamada, K.
Yano, T.Nakagawa (2013) Effect of ascorbate on
prolonging shelf life of persimmon (Diospyros kaki
Thunb.) fruit. Acta Hortic., 989: 131-138.
矢野班では、多くの植物種のオミックス情報の比較解析を実施しており、これらのオミックス情報の蓄積はゲノム・遺伝子相関を明らかにする上で、重要な解析基盤となります。