2012年1月の記事です。
PAG XX in San Diego Part II
2012年1月24日 (火)
帰国の前日必死に寝まいと朝までPAGアブスト集を読んでいたD1のSUDOです。
(出発がam5時だったので)
1月の14日より参加させて貰ったPAG XX。
PAGは前回海外へ出張に行った時のICSPRとは異なり、動物、植物問わず
多種多様のゲノム解析をもとに発表やシンポジウムなどが設けられている学会でした。
学会規模もかなり大きく連日数十のセッションが行われており、
セッション間を移動するのでてんてこ舞になります。
中心となっている話題は「大量解析、網羅的解析によって得られたデータを
どうやったら上手くまとめられるか。
また、これまでに得られている遺伝子やタンパク質情報をどう繋げていくか。」
ということで、様々なデータベースの構築や解析方法が発表されていました。
自分は個々の遺伝子機能解析を行っているのですが、
解析に用いる遺伝子はこういったデータ解析をもとに得られ、
また、そのデータベースを補完していく上で重要であると改めて認識することができました。
海外へ出張に行かせてもらうのは2回目ですが、
前回のイギリスの時より意思の疎通が弱冠上手くなったと思います。
しかし、思いのたけをぶつけ合う域にまでは残念ながら達していません。。
(学会でもそうですし、日常でもTaxiを3台呼んだのに2台しかこなかったり・・・orz)
自分の考えや思いなどが正確に伝わらないのはどうしてももどかしいです。
なので今後もこういった海外の学会参加を目標に、言語の壁を超えるべく日々精進したいと思います。
最後になりましたが、今回PAGへの参加を了承してくださったなべさん、
PAGでの道中お世話になりました三重大の諏訪部さん、藤岡さん、学生の皆さん
ありがとうございました。
D1 須藤
【出前講義】埼玉県立浦和第一女子高等学校・SSH研究成果発表会コメンテーター(1/21, 23写真追加)
2012年1月21日 (土)
午前の部では、埼玉県立浦和第一女子高等学校のこの5年間、これからの5年間ということでお話し頂き、3名の生徒さんのプレゼン。だったのですが、最後に書いてある事情のことで、2名。残りの1名は、午後から。とてもよく考えられた発表であり、質疑に対しての応答も感動ものでした。そのあと、ポスター発表ですが、こちらは最初から聞かなくても、こちらが聞きたい部分に臨機応変に対応していたのも、高い可塑性かと思いました。
午後からは今回の訪問のメインとも言える、国語科・長島先生の「SSHことば力」というテーマで、理系に必要な言語。難しい話を伺うのかと思いましたが、◎ーシー高峰、綾△路きみまろ、立◎談志を彷彿させる、講義を聴いている方々をも巻き込むようなまさに、「話芸」であり、感動でした。講義の中には、「多様性」、「利己的遺伝子」、「サイエンスのことばがある種方言」、「サイエンス・インタープリター」、「サイエンス・トランスレーター」等、渡辺自身の教育研究に係わるようなtermがたくさんあり、興味深いものでした。今回のこの講義を活かして、これからの教育研究をさらに発展させることができるのではないかというような高い「納得力」のある講義でした。講義の最後に少しの時間でしたが、お話しの時間を頂けたのも感動でした。また、講義をするための秘伝を皆伝頂けたことも、感動でした。ありがとうございました。
最後になりましたが、SSHの菅野先生、関係の先生方、科学者の卵の受講生の方々、大変ありがとうございました。受講生の中には、受験生も。。。こんなに時間をとってもらってというのは、本当に強縮でした。受験もあと少し。がんばれることがこのSSHでわかりました。がんばってください。そして、ありがとうございました。
わたなべしるす
PS. 朝から、京浜東北線、東北本線が周りのアクシデントでストップ。こんなことが起きると駅前のタクシーに大行列が。。まさか、こんなことを見ることがあるとは。。
そういえば、渡辺が出前講義に伺っていた、仙台市立七北田小学校が「平成23年度キャリア教育優良教育委員会、学校及びPTA団体等文部科学大臣表彰被表彰校等・小学校部門」、表彰というお知らせを頂きました。内藤校長先生には、渡辺のキャリア教育のきっかけを頂いたのを、ついこの間のように思い出しました。おめでとうございます。これまで通り、また、キャリア教育をはじめとするNSPを継続できればと思います。
【出前講義】石川県立小松高等学校SSH出前講義「自己と非自己の花粉を識別する植物の不思議:自家不和合性」・SSH研究発表会コメンテーター(1/19-20, 23写真, 29記事追加)
2012年1月20日 (金)
19日は、生物部の生徒さんたちが、ダイコンを使った発芽実験。様々な塩類に対する反応を見ていましたが、ええ。。と思えるような興味深い現象が。この結果を渡辺のHPで書くのはどうかと思いますので、小松高等学校、ダイコンコンソーシアムのHPから何かあると思いますので。また、実験をするときの対象区(control)の重要性、実験系の構築ポイントをdeepに議論できたのは、何よりでした。また、東北大・農を受験したいという生徒さんたちともいろいろ議論できました。2次試験まであと少し、がんばってください。
20日は、午前が3つの公開授業、「総合科学」・地歴公民。中世の有名な科学者を取り上げたもの。科学的センスから、社会を見たとき。こうした授業をされるのは、たぶん、社会科の先生と思いますが、科学のことも知らないといけない(最後まで聞いて、講義をされる先生の知識力に、何が専門家わからなくなりました。。。。)。授業をされる先生も大変と思いましたが、授業を聞いている生徒さんには、領域融合的な授業としては、とても大切なことだと思いました。「Science(サイエンス)」という言葉の語源は「知る」とか。へーーーー。でした。そういえば、高校の頃の「倫社」の時間に「帰納法」というのを習ったような。。日本では学位を博士(農学)のようにいいますが、欧米では、Ph. D.(Doctor of Philosophy)。哲学一般というか、自然科学一般というか、昔からの考え方をきちんと身につけている、そんな意味なのだろうと、一連のようにつながりました。こうした講義が自分の倫社の頃にあれば、もう少し倫社が好きになったのかもしれないと。。。(受験の共通一次では、地理、政経でしたので。。)。また、プレゼンのシートの所々に、英語が。その英語が科学と関係ある。これであれば、もう少し英単語を覚えたのかもしれないと。「倫社」で宗教が出てきたとき、なぜ、こんなことを学習するのか。。。ずいぶん考えました。ただ、今の世界の流れ、科学の流れの根本に「宗教」があることを、説明されれば、楽しかったのかもしれない。30年以上前の高校時代ことを考えながらの楽しい50minでした。
研究協議会という、通常の運営指導委員会を超えて、参加されているいろいろな方々と交流の場があるのは、何よりではないかと思いました。ほぼ、学校全体での総合科学への取組は上記の講義の通りですが、すごいことだと思いました。「小松スタンダード」とでも名付けて、継続頂くのがよいかと。また、各教科でも科学と絡めて、授業を設定しているというのも、興味深いものでした。ただ、これだけの会議資料を作られた先生方のご苦労を考えた時、この時間を生徒さんたちへの様々な指導に使えないものかと思いました。
午後は、ポスター発表とこちらからの出前講義。ポスター発表は、数学、理科の多様な発表。数学の中で、紙を折りたたんで、「一刀切り」というのがあり、生物と融合したらおもしろいかなと。これからの発展が楽しみです。
最後の出前講義も生徒さんだけでなく、SSH研究発表会の参加者の先生方も。ありがとうございました。少々緊張でしたが、いつもように、「花、受粉、受精」のお話しを。春までもう少しですが、その頃には花もたくさん見るようになるかと。ぜひ、今までとは違った花と感じてみてくれるのでは。
最後になりましたが、SSHの寺岸先生、板東先生、松原先生、校長先生をはじめとする関係の先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。ますますのSSHの発展を祈念しております。明日は、埼玉県立浦和第一女子高等学校のSSH。SSHで国語を扱っているというのは、何よりの楽しみです。
わたなべしるす