東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

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News Release

【お知らせ】「東北バイオ教育プロジェクト」研究成果発表会を3月23日(日)に開催(3/19)

2014年3月19日 (水)

 アウトリーチ活動は、数多く行っていますが、基本、渡辺と学校との直接のやりとりです。もちろん、サポート頂ける多くの先生方と言うことがメインです。そうした中で、震災復興関連と言うことで「福島県立新地高等学校」で講義をしたり、実験指導をしたのは、昨年の7月16日でした。その時に、サポート頂いたのが、下記のリバネスと協和発酵キリンでした。もちろん、新地高校の高村先生、生徒さんたちとは、福島県内の発表でもお会いして、コメントしたことも。

 この成果発表会が今度の日曜日にあります。渡辺もコメンテーターとして、参加します。下記の通り、参加は無料です。本プロジェクトの6校の情報等は、HPから見ることができます。興味ある方、日程は近くですが、ご参加頂ければと思います。

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 わたなべしるす

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 リバネスと協和発酵キリン株式会社では、2012年より、「復興応援 キリン絆プロジェクト」の一環として、岩手県・宮城県・福島県の高校において、今後のバイオ産業を担う次世代を育成する「東北バイオ教育プロジェクト」を展開しています。プロジェクトスタートから現在に至る約2年間で計6校(2012年度:第一期3校、2013年度:第二期3校)の学校が参加し、自分たちが住む地域の環境を活かしたオリジナリティ溢れるバイオ研究を進めてきました。

 このたびは、全6校の研究成果を発信する場として、3月23日、仙台にて研究成果発表会を開催する運びとなりました。課題研究活動の参考に、ぜひ足をお運びいただけますよう、お願いいたします。参加費は無料です!

■当日の概要
日時:3月23日(日)13:00~17:00
会場:仙台サンプラザホテル(宮城県仙台市宮城野区榴岡5丁目11-1)
参加費:無料
主催:協和発酵キリン株式会社
運営:株式会社リバネス
詳細・お申し込み:http://tohoku.ld-pj.net/blog/2014/03/04/sendai/

■本件に関するお問い合わせ先
株式会社リバネス
担当:熊谷諭、立花智子
〒162-0822 東京都新宿区下宮比町1-4 飯田橋御幸ビル5階
TEL 03-5227-4198 FAX 03-5227-4199 Email educ@leaveanest.com
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【お知らせ】平成27年度日本学術振興会特別研究員・募集中(3/10)

2014年3月10日 (月)

 例年になく、年度末の書類が多く、出張先にでても書類に追われていますが、labで仕事をしていても、mailなどたくさん来ます。また、ちょうど、大学入試前期の発表の時期と言うこともあり、出前講義等でお会いしていた生徒さんから、色々な意味でこれからもがんばりますと。。。渡辺も第一志望のところでなくて。。。。それでもその後がんばったので、たぶん、今に至っているのだろうと。。。

DSCN1817.JPG さて、平成27年度日本学術振興会特別研究員(PD, DC, RPD)を、渡辺の研究室で希望される方を募集というか、歓迎します。申請に当たっては、電子申請システムが導入されていることから、事前にIDとパスワードの取得が必要になります。まず、そのIDとパスワードの発行〆切が4/9(水)という、早い時期になります。急なことで、大変かもしれませんが、ぜひ、応募頂ければと思います。確か、PDについては、特別な理由がない限り、他の研究室からの申請ということだったと思います。これまで植物の生殖形質をやっていて、それを発展させたい、あるいは、他の形質から生殖形質へ展開したいなど、。。ぜひ、一度、mailでご相談下さい。お待ちしております。

 また、書類の提出期限は、

 特別研究員(PD, DC):5/12(月), 特別研究員(RPD):4/23(水)という、少し早めの設定になっています。学内の〆切として、。書類の確認などがある関係で。。。

DSCN1840.JPG ぜひ、我こそはという方、渡辺までご連絡頂ければと思います。もちろん、事前の相談、見学など、welcomeですので。。。


 わたなべしるす

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【お知らせ】生命科学セミナー「過湿ストレスに応答した植物組織の二次肥大の制御機構」を3月20日に開催

2014年3月10日 (月)

 生命科学セミナー「過湿ストレスに応答した植物組織の二次肥大の制御機構― ダイズの二次通気組織形成機構に着目して ―」を3月20日に開催します。今回は、名古屋大学農学部の中園幹生教授に、セミナーをお願いしました。

 中園幹生教授は、名古屋大で学位を取られ、東京大で助手、助教授をされ、現在に至っています。その間、様々な研究をされ、いずれもその時代に新展開をもたらすような研究、技術開発などをされてこられました。渡辺の研究室でもLaser microdissectionという特定の細胞だけを集めて、そこでの遺伝子発現などで、共同研究を行ってきました(Suwabe et al. 2010, Osaka et al. 2013)。現在では、「耐湿性」という問題に対して、これまでなかったような新しいアプローチで研究展開されております。今回、育種学会で来仙すると言うこともあり、セミナーをお願いした次第です。


↓クリックでポスターのPDF版がダウンロードできます(size=193kb)
2014 0320東北大セミナー要旨_中園-fv.jpg 耐湿性というのは、渡辺が学生の頃から問題となっているテーマの1つです。これは、米の消費量が下がり、減反政策をとったとき、その水田を田畑輪換する必要があります。ただ、土壌の質を考えると、水田にはむいているけど、畑作をするにはむかないというところもたくさんあります。そうした耐湿性を持ったダイズ、ムギができれば、これまで以上に食料自給率は向上することは十分に考えられます。そうした耐湿性に対して、よりscientificなアプローチで、やってこられております。植物での現象の解析ですが、なるほどというアプローチをとっている点では、動植物を問わず、研究のヒントになるのではと思っております。関連の様々な研究分野の方々も興味を持って、聞けるのではないかと思いますので、ぜひ、ご参加いただければと思います。

 3/20(Thr), 13:00~15:00に、生命科学研究科・本館会議室 (片平・3F)で行います。たくさんのご来場をお待ちしております。

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 わたなべしるす

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【研究成果】平成25年度野依科学奨励賞を受賞(3/4, 5, 7追記)

2014年3月 4日 (火)

 今年度は論文発表もそれなりに復活してきましたが、「受賞」に機会がある年度なのかもしれません。先日は、D3の大坂くんが研究科長賞に選出されました。また、年度初めでしたが、渡辺が、平成25年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者(科学技術賞・理解増進部門)に選出されました。これまでの教育研究が評価されてのことになるかと思っていました。

 そうした表彰に加え、平成25年度野依科学奨励賞を受賞することが決定しました。表彰タイトルは「双方向交流を通じた新たな出前講義の方向性の試みと実践~児童・生徒からの手紙への返事と電子媒体活用による出前講義~」です。これまで22都府県で565件のアウトリーチ活動を行い、受け取った17,506通の手紙、レポートに対して、1人1人に質問への回答、励ましを書き、小中高生の科学へのモチベーション向上に貢献してきました。こうした一方向的なものでなく、「双方向交流を通じた出前講義」のあり方を確立し、今後の大学人がアウトリーチ活動を行う上での新しい方向性を示すとともに、子どもたちの生きる力を一層育むことに、大きく貢献すると期待されたことが評価されたことによります。

DSCN1835.JPG 「野依科学奨励賞」とは、2001年ノーベル化学賞を受賞された野依良治博士の協力を得て、2002年度より、子どもたちの優れた学習・探究活動と子どもたちの科学する心を育てるために、優れた実践活動を行っている教員や科学教育指導者に対して、その功をたたえることを目的として創設されたものです。研究活動をしている子どもたちと合わせての表彰というのは、これまでの受賞とはまた趣が異なり、望外の喜びです。実際の出前講義であったり、様々なアウトリーチ活動をサポート頂いている数多くの関係の方々にこの場を借りてお礼申し上げます。なお、表彰式は、3月25日(火)、15:30から、国立科学博物館で執り行われます。

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DSCN0753.JPG 表彰式当日のことについては、また、お知らせしたいと思います。


 わたなべしるす

 PS. 小中学生の研究の部のところに、科学者の卵養成講座の全国大会でお会いした他大学のプログラムで発表していた方を見つけました。びっくりです。月末にお会いできるのを楽しみにして。。。

 PS.のPS. 3/5追記。お祝いのmailなど、たくさんの方々から頂きました。ありがとうございました。また、今日、国立科学博物館より、書類一式届きました。開けてみて、書類を眺めて、少し実感がわいてきたとともに、これからもアウトリーチ活動と教育研究活動に精進しないといけないという気持ちが。。。。ありがとうございました。

DSCN1793.JPG PS.のPS.のPS. 3/7(金)追記、東北大学のtop pageに本受賞の記事が掲載されました。また、研究科のHPにも。お知らせと思ってたのですが、出張中で、。。遅くなりました。大学のtopの方については、記事は簡単にしか記されておりませんので、プレスリリースの記事を読んで頂ければ、幸いです。大学topのpageを見たときに、前期入試の合格発表が、3/9(日)の15:00からと。。。自分が受験したときは、実際に見ることもなく、先輩からの電話を待っていたのを思い出します。みなさまの受験がうまくいきますよう、祈念するばかりです。。。




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【研究成果】ジベレリン・糖の複合投与でイネ冷害克服が可能にという成果をPlant Physiol.に発表(国内5研究室との共同研究; 2/27, 3/7, 4/21追記)

2014年2月27日 (木)

 このところの夏は毎年結果的に暑さを更新するような猛暑となり、「冷害」という言葉が東北地方から忘れ去られようとしています。しかしながら、1993年の大冷害では、それまでの主力品種のササニシキがひとめぼれに変わるというきっかけともなりました。また、海外の高冷地などでは、未だ冷害による減収が問題となっています。

 この冷害克服に向けて、研究科内の東谷教授の研究室を中心とした共同研究(古川農業試験場名古屋大学理化学研究所農研機構)を行い、遺伝子組み換え作物のように遠い将来克服すると言うことではなく、これまでは冷害に対して負の要因と言われていた植物ホルモン「ジベレリン」の処理時期を適切にすることで、イネ冷害を克服できることを示しました。また、ジベレリン単独処理よりも、糖を複合的に投与することで、より効果を上げると言うことも解明しました(Sakata et al. (2014) Reduction of gibberellin by low temperature disrupts pollen development in rice. Plant Physiol., in press, http://www.plantphysiol.org/content/early/2014/02/25/pp.113.234401.full.pdf+html)。実際に冊子体として綴じられたときには、改めて、vol. pageなどをお知らせしたいと思いますなお、本プロジェクトは、「新農業展開ゲノムプロジェクト」(平成20~24年度)などによるものです。今回も改めて、共同研究の重要性を確認できた研究発表となりました。ありがとうございました。

DSCN7411.JPG 2010年には、世界レベルで問題となっている高温障害に対して、異なる植物ホルモンであるオーキシンを処理することが有効であることを、東谷教授の研究室との共同研究で解明しました。これらを合わせることで、温度という異常気象に対応して、適切に結実させることを「植物ホルモン処理」という簡便な手法で確立でき、農産物生産向上に寄与できるものと考えています。

 

 わたなべしるす

 PS. 本学のtop pageにプレスリリース記事も出ております。あわせてご覧ください。その文章の中にも出てきますが、渡辺の研究室のoriginが1940年に設置された附属農学研究所であり、その設置目的が東北地方の冷害の克服ということがあったと記されています。その意味では、70年の時を超えて、それが簡便な手法で実現できたことは、設置当初の目的を達成できたのではと。。。

20130613今治南 (49).JPG PS.のPS. 3/7(金)追記、研究科のHPに関連記事が掲載されました。また、今日、3/7(金)付けの河北新報に新聞記事が掲載されました。すでにご存じのことがあるかもしれないですが。。。

 PS.のPS.のPS. 4/21(月)追記、Plant Physiol.のHPを見たら、掲載論文のvol. pageがでていました。Sakata et al. (2014) Plant Physiol., 164: 2011-2019.
 で、Open accessにしてありますので、どこからでもpdfを見ることができます。耐冷性という点ではあまり実感がないかもしれないですが、コロンブスのたまごのような実験ですので。。。



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