東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

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News Release

【研究成果】Brassica rapaゲノムにおけるLIM遺伝子族の同定と解析をBMC Genomicsに発表(海外3研究室との共同研究; 10/21)

2014年10月21日 (火)

 今年度の初めに、花粉管伸長に影響するLIM遺伝子について報告をしました。その研究の共同研究者でもあった、韓国・順天大のPark博士をはじめとする研究室との共同研究を行いました。前回は、生殖器官で特異的に発現している遺伝子の機能解析でしたが、今回は、B. rapaのゲノムが公開されたあとの研究ということもあり、ゲノムレベルでの解析となりました。

 アブラナというか、B. rapaに生物的、非生物的ストレスを与えて、その時に、LIM遺伝子の発現がゲノム全体でどうなるかということを詳細に調査したものです。昔であれば、遺伝子の発現解析は個別にNorthern解析をするなど、大変でしたが、今は、次世代シークエンサーなどがあり、ずいぶん楽になりました。そうした一連のゲノムベースの研究を渡辺も始めて論文を掲載するBMC Genomicsに受理されました(Park et al. (2014) Identification and characterization of LIM gene family in Brassica rapa. BMC Genomics 15: 641, http://www.biomedcentral.com/1471-2164/15/641)。BMC Genomicsは、Open accessのJournalですので、上記のURLからdownloadして、だれでも見ることができますので。

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 色々な作物でゲノムがopenになり、多様な研究ができるようになってきました。そうした環境を活かして、さらに、大きな研究になるようにしたいと。。。


 わたなべしるす


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【お知らせ】石川県立小松高等学校開放講座との共催・「せいぶつ実験教室~ダイコンの仲間を観察し、ブロッコリーをバラバラにしてみよう」小中学生向け実験教室(10/18(土), 開催)(10/5)

2014年10月 5日 (日)

 かなり強力な台風18号が明日の昼過ぎには仙台というか、宮城県沖を通過しそうです。。。その関係でしょうか。今日は15oCくらいが最高気温。部屋の中にいれば、まだ雨降りもたいしたことがないですが、明日の早朝当たりからでしょうか。宮城県でもひどくなるのは。。。川内での後期の生命科学Bの講義が火曜日でよかったなと。。。交通機関に乱れがあるようですが、この4月に久しぶりに利用した「寝台特急・サンライズ瀬戸」も運休とか。。

 さて、2週間弱の先のことになるのですが、出前講義をはじめ、様々な連携で大変お世話になっている石川県立小松高等学校で講座を行います。小松高等学校開放講座"ダイコンの仲間を観察してみよう、ブロッコリーをバラバラにしてみよう"と題して、ダイコンは発芽してしばらくしているところだと思いますが、それらを観察し、ブロッコリーを準備頂き、ブロッコリーのつぼみがいくつくらいあるのか、何かの法則で並んでいるのかなど、ピンセットを使って、ダイコン、ブロッコリーの不思議に触れて頂きたいと思います。小学校から大学院までの連携の一環として、渡辺も楽しみにしています。担当の寺岸先生はじめ、生物部の生徒さんには、準備など、いつも親身にお世話頂き、本当にありがとうございます。

 今年も5月にも、小学生向け・せいぶつ実験教室でダイコンの花の解剖、交雑を行い、好評を頂きました。渡辺もたくさんの感動をもらいました。今回もたくさんの仕掛けを用意して楽しんで頂こうと思います。前回いらした方も。ぜひお待ちしています。


        ↓クリックでPDFダウンロード(file size=0.37Mb)

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 わたなべしるす



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石川県立小松高等学校開放講座
「せいぶつ実験教室~ダイコンの仲間を観察してみよう、ブロッコリーをバラバラにしてみよう」小中学生向け実験教室

○講師 
  東北大学大学院生命科学研究科・教授 渡辺 正夫

○会場 石川県立小松高等学校・生物実験室
 小松市丸内町二ノ丸15
 電話:0761-22-3250 (http://www.ishikawa-c.ed.jp/~komafh/

○日時等 平成25年10月18(土) 10:00~11:30(受付は9:40から)

○参加料 無料

○申込  参加を希望する講座名、氏名、学校名、学年、保護者氏名を記入し、電話、メールにて申し込みください。
 Tel: 0761-22-3250, e-mail: t_teragi@m2.ishikawa-c.ed.jp

○問い合わせ先 石川県立小松高等学校(担当:寺岸)
        電話:0761-22-3250
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【緊急告知】来週土曜日・10月11日、平成27年度大学院生命科学研究科博士課程前期2年の課程、第II期入試説明会を実施(10/3)

2014年10月 3日 (金)

 近くなったら、お知らせしますといっていましたが、平成27年度大学院生命科学研究科博士課程前期2年の課程、第II期入試説明会が、来週土曜日・10月11日に迫りました。お知らせしないといけないと思いつつ。研究科のHPを見て、事前に説明会に来られるという方は、10名くらいとか。渡辺の研究室の希望者というのは聞いていませんので、当日、この中にどれくらいの渡辺の研究室を希望しているか、わからないのですが、。。。もちろん、申込なしで渡辺のところは見学できますので、ご心配なく。

 入試説明会については、研究科のHPにあるとおりですが、10月11日(土) 10:30~14:00です。例年通り、当日は軽食が用意され、食べながらのポスターの前での議論だったり、その後、研究室見学もできます。なお、実際のII期試験は、11月17日(月)~18日(火)となっています。

DSCN3811.JPG では、渡辺の研究室でどんな研究をしているのか。アブラナ科植物の自家不和合性というもので、花粉と雌しべの相互作用というか、自己花粉を排除して、非自己花粉で受精するという遺伝的多様性を高めるものです。渡辺の師匠である日向先生が基礎を築かれ、それを世界レベルまでに発展させたものです。ぜひ、それをより多くの方々に体験して、継承してほしいと。。。他にも、エピジェネティックな遺伝子発現制御というこれからの遺伝学というのはおかしいかもしれないですが、低分子RNA、メチル化など、塩基配列だけでは語れないようなことを明らかにしています。もちろん、基本、扱うのは「花」であり、花が咲くまで我慢しないといけないので、そのぶん、競合相手が減ると、よく師匠の日向先生がいっていたのを思い出します。確かにそうだなと。もちろん、シビアな部分もたくさんあります。

 ということで、希望していた大学院に進めなかった学部生の方もいるのでは。でも、渡辺自身、大学として、東北大に来ることが第一志望ではなく、共通一次試験の結果、東北大ならということで、来たわけですが、それが大きな人生の転換点でした。そんな人生の転換点が10/11(土)に起きるはずです。ぜひ、渡辺のポスターの前までいらしてください。お待ちしております。あらかじめ、研究室の見学希望などあれば、mailでお寄せください。

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【お知らせ】日本サイエンスビジュアリゼーション研究会関係のお知らせ、2件(10/1)

2014年10月 1日 (水)

 最近、机にというか、パソコンの画面に向かって書類書きをしていることがほとんどなので、こんな記事を書いている時間が、ほっとするようになってきました。自分でもかなりまずいなと思いつつ。。。

 日本サイエンスビジュアリゼーション研究会のアドバイザーなるものを仰せつかっておりますが、最近は何もできず。。。そんな時、会員の方から、おもしろそうなお知らせが2件届きましたので、興味ある方は、ぜひにと思いまして。

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<1件目>

2014年の日本理科美術協会の協会展が多摩動物園で10月に開催されます。日本理科美術協会とは理科系画家の著作権の主張と擁護を目的として活動する、プロフェッショナルのイラストレーターが集う団体で、1958年に設立された、老舗の団体です。

動物画の細密画などを描くイラストレーターが多く、今回の展示でもリアルな生物画の展示がみられるのではないかと思います。手描きされた生物画に興味のある方はお立ち寄り下さい。

なお、展示をみるには、多摩動物公園に入園する必要がありますのでご注意下さい。

以下、展示の詳細です。

展示名:「りかびてん 飼育・栽培種とその原種 ?人が作り替えてきた生き物たち?」
開催日程:10月1日(水)~10月28日(火)9:30~16:30(入園は16:00まで)
(10月8日は休園日)
主催:日本理科美術協会(http://www.rikabi.jp/
場所:東京都多摩動物公園ウォッチングセンター展示ホール
(東京都日野市程久保7-1-1 京王線、多摩モノレール「多摩動物公園駅」駅前)
詳細:http://www.rikabi.jp/event/event-09.htm
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<2件目>

10月にボタニカルアート展が新宿で開催されます。日本ボタニカルアート協会が主催です。

ボタニカルアートは科学的に配慮された、アートとしての植物画のことです。日本では趣味として人気があります。その人気を支えてきた日本ボタニカルアート協会は、1970年創立で、科学系のイラストを描く団体としては歴史が長い方に入ります。

展示にはカルチャーセンターで植物画の講師をされている方などが出展されており、レベルは高いと思います。水彩等で繊細に描きこまれた植物画に関心のある方は、足を運んでみて下さい。

展示名:第44回ボタニカルアート展
開催日程:10月15日~10月21日(10:00~20:00、最終日は16:30終了)
主催:日本ボタニカルアート協会
場所:小田急百貨店・新宿店10階、美術画廊
(新宿駅すぐの小田急百貨店内)
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 どちらもおもしろそうだなというか、栽培種と原種というのは、育種をやっているものには。何ともいえない刺激なのですが。。。学生の頃に、多摩動物公園でカブトムシを見たような。。。そんな思い出があります。もう少し近ければ。。。ちょっと方策を考えてみたいなと。お近くの方、興味ある方、ぜひどうぞ。なお、この情報は、北陸先端科学技術大学院大学の有賀さまから頂いたものでした。ありがとうございました。

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【緊急再掲】学部講義・展開ゼミ「秋冬野菜を盆栽として育ててみよう--栽培を通して、観察眼を養い、栽培の大変さも理解してみよう--」を受講しようと考えている学生さんへ(9/30)

2014年9月30日 (火)

 今日で前期が終わり、明日から後期。今は「セメスター制」というので、あまり、前期後期というのがないみたいですが。8/26(火)にもお知らせしましたが、渡辺は、1年生向けだと思いますが、主として。展開ゼミ「秋冬野菜を盆栽として育ててみよう--栽培を通して、観察眼を養い、栽培の大変さも理解してみよう--」を開講します。準備の関係もあり、受講生の人数を把握したくて、川内にも掲示を出してもらいましたが、今のところ、2名の学生さんからしか、申込がありません。もちろん、少ない受講生なら、対応できるのですが。。。初回の開講日は、平成26年10月10日(金)、片平キャンパス・生命科学研究科本館3階306会議室に、17:00集合とします。

DSCN3965.JPG 5コマ目というのが、受講を困難にしているのかもしれません。渡辺も5コマ目は、。。。。。学生の頃、苦手でしたので。わかります。ということで、ここにもlinkを入れておきますが、8/26(火)の記事を読んで、また、掲示を見て、お申し込み下さい。お待ちしております。

 では、10/10(金)にお会いできることを楽しみにしております。

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 わたなべしるす


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シラバス

<展開ゼミ>

1. 授業題目      秋冬野菜を盆栽として育ててみよう--栽培を通して、観察眼を養い、栽培の大変さも理解してみよう--

2. 授業の目的と概要       毎日の食生活に欠かせない野菜。こうしたものは、スーパーなどで簡単に入手できる現代となっている。では、実際にそれらを栽培してみることは、できないのだろうか。また、栽培するためには、どの様な苦労があるのだろうか。また、できた野菜を食べるときの感動はどの様なものであろうか。小学校から高校までの生物教育などでは、多くの場合、食べることができないような植物を扱うことが多く、実際の作物を栽培して、自分で食するという経験が少ない。また、作物栽培するということは、「しゃべること」をしない作物が何を求めていて、何を施すこと、つまり、水、肥料などをやればよいか、その変化の様子を読み取ることが重要である。本講義では、作物(キャベツ、カブ、ブロッコリー、ホウレンソウ、ニンジンなど)を実際に個人ベースで盆栽として植木鉢で栽培し、作物の変化を通して、観察眼を養い、他の科目、教科への波及効果も考える。

3. 学習の到達目標      植木ばち、盆栽で栽培が可能な作物(キャベツ、カブ、ブロッコリー、ホウレンソウ、ニンジンなど)の種子、土を配布し、発芽、生長、結実までを体験、観察する。その間に起きる変化を観察、記録するとともに、最終的な収穫物を得るところまで、実際に各自が栽培を行う。こうした実験・観察を通じて、何を観察すればよいのか、どの様に変化しているのかという、観察眼を養成する。理系であれば、実験を行ったときの小さな変化を気がつくきっかけとなる。文系であっても、事象の変化に気がつき、それに対応したことを考えることは、どの分野でも重要と考えることから、観察眼の養成を学習の達成目標とする。

4. 授業内容・方法と進度予定      初回講義の実施場所は、片平キャンパス・生命科学研究科本館3階306会議室で行う。初回の開講日は、平成26年10月10日(金)とする。その時に、オリエンテーションを行い、あわせて、栽培に必要な、植木ばち、種子、土、肥料を配布し、2回目以降の講義の方向性を討論し、概説する。栽培は基本、各自が毎日、目が届く場所(例えば、自宅)で行う。日々の観察を行い、記録し、中間発表で生長の具合などをプレゼンする。栽培の基本的なことは、これまでの小学校から高校までの理科での学習を通じて理解している(水、空気、適当な気温が必要)はずなので、作物種ごとの栽培に必要な基本情報は最初のオリエンテーション時に配布する。最終的にどの様な結果になったか、観察過程でどの様なことに気がついたかなどを、最終発表会で行う。なお、これらを通じて得られた作物などの成果物は各自のものとする。

5. 成績評価方法        講義への出席も重要であるが、栽培を通してどの様な変化に気がつくようになったのか、という観察眼の養成程度もプレゼンを通じて、評価する。出席・レポート報告30%、中間発表30%、最終発表40%とする。なお、最終発表の評価には、本講義を通じて得られた作物などの成果物も対象とする。

6. その他    初回講義の実施場所は、片平キャンパス・生命科学研究科本館3階306会議室で、平成26年10月10日(金)に行う。受講人数は20名くらいを基本としますが、それより多くても対応可能です。オフィスアワーについては、アウトリーチ活動などで、出張が多いことからe-mailであらかじめ、質問事項などを連絡してください。HPのURLは、http://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/watanabe/です。

7. オフィスアワー    あらかじめ、訪問、問題点などをメールで知らせて下さい。

8. 研究室    大学院生命科学研究科植物生殖遺伝分野

9. 備考(連絡方法等)     研究室に継続している時間帯は決まっていません。共同研究、出前講義等で年間の半分くらいは出張しています。なので、あらかじめ、メールで、用件などを連絡して、訪問する日時の調整を行いたいと思います。e-mail addressを打ち間違えると思うような場合には、渡辺の研究室のHP(Googleで、東北大 渡辺正夫 で検索すると、出てきます。)のお問い合わせから、連絡して下さい。基本、メールは数時間に1回は見ていますので。
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