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Annual Reviewに自殖の進化についての総説が出版されました チューリッヒ大(京都大学・横浜市立大学客員教授) 清水健太郎(班友)

自殖の進化は被子植物で最も頻繁に起こった進化と考えられてきました。繰り返しの進化パターンから、適応進化での法則性を抽出し、進化の予測に向かっていこうとしています。たとえば、同じ遺伝子の変異が違う種で繰り返しみられるのか? 劣性の変異は進化でふるい落とされやすいのか(ホールデンの篩)? 新学術での共同研究の内容(2012年の記事:ゲノム重複を経た倍数体種のオス・メス自家不和合性遺伝子についての論文がPLoS Genetics誌に掲載されました;2015年の高山班の記事:雌雄因子ゲノム遺伝子相関に関する研究成果がNature Plantsに掲載されました)から、 多くの自然種で繰り返して、雄特異性因子の変異で自家和合性が進化したことが分かってきました。これは、雄・雌の遺伝的な性的利害の対立の理論を支持します。Annual Review in Ecology, Evolution and Systematicsの執筆は共著の土松とともに相当のエネルギーが必要で、ご一読いただければ幸いです。高山先生や渡辺先生をはじめ新学術の多くの方々に貴重なコメントをいただきました。この場を借りて改めて御礼申し上げます。

 

Shimizu, K.K., Tsuchimatsu, T. (2015) Evolution of selfing: recurrent patterns in molecular adaptation. Annual Review of Ecology, Evolution and Systematics, 46, 593-622.

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