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XV International Society of Molecular Plant-Microbe Interactionsを開催

 植物病理分野で最も権威のある学会の一つであるXV International Society of Molecular Plant-Microbe Interactionsを平成24年 7月29日- 8月2日にかけて京都国際会館で開催しました。「分子レベルで植物と病原体の相互作用を解析する」ことを目的とする総合学会で、生化学、分子生物学、細胞生物学、遺伝学などの関連分野の研究者らが多数参加しました。
 本会では、全世界の42カ国からおよそ1000人が京都に集い、海外から約650名もの参加者が有りました。このことは、本研究分野が世界レベルで重要であることを示しています。これまでの開催はすべて欧米で行われてきましたが、今回、初めて欧米以外の地域で開催されました。
 若手研究者の参加を促すため、学生の参加費の大幅な割引や学生を対象にしたTravel Awardsを設け、若手研究者の参加を促しました。また、若手研究者の育成にも力を入れ大会初日には、若手研究者主催によるワークショップを開催しました。このように、次世代を担う、若手研究者の育成にも貢献しました。


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病原菌に対する植物の免疫スイッチがONになる瞬間の可視化に世界で初めて成功

植物は病原菌の感染を認識するために細胞の表面に免疫受容体を持っている。病原菌の細胞壁成分であるキチンなどのオリゴ糖(少糖類)やフラジェリンなどのペプチド(タンパク質の断片)を目印として感知し、様々な防御反応を展開することが知られている。この免疫システムによって、植物は自然界に存在する何十万種にも及ぶ病原菌から身を守っている。我々は、イネを使って、植物の免疫システムがONになる瞬間を可視化し、そのメカニズムを世界に先駆けて発見した。可視化することによって、イネの細胞膜上で、病原菌が感染してから3分以内に免疫スイッチがONになっていることが明らかとなった。この成果は、セル ホスト&マイクローブ 誌 (Cell Press社、アメリカ) の平成25年4月17日付けの電子ジャーナル版に掲載された。

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研究成果がPlant Cell Physiol.に掲載されました

 我々は、低分子量Gタンパク質OsRac1がイネの免疫において中枢を担うタンパク質であることを明らかにしている。しかしながら、OsRac1 による防御関連遺伝子の制御機構は、不明であった。OsRac1 による防御関連遺伝子の制御機構を明らかにする目的で、恒常的活性型のOsRac1 により発現誘導がされる転写因子を検索したところ、basic helix-loop-helix 型転写因子であるRac Immunity I (RAI1)を同定した。(RAI1) PAL1 WRKY19 等の防御関連遺伝子のプロモーター部位に直接結合して、遺伝子発現調節を行っていることが明らかになった。さらに、OsRac1 MAPK3 あるいはMAPK6 によるリン酸化を介して転写因子RIM1 の活性を調節し、PAL1 OsWRKY19 の発現を調節することが示唆された。



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