東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

  • TOP
  • News Release

News Release

【研究成果】テッポウユリ自生集団の遺伝的多様性を評価した研究をApplications in Plant Sciences誌にて発表しました

2013年9月12日 (木)

渡辺研は主にアブラナ科植物とイネを扱った研究を行っていますが,今回公開された論文は私(坂園)が学生時代から扱っていたテッポウユリ(Lilium longiflorum)を対象にした研究です.

花屋などで目にする機会の多いテッポウユリという植物,古くは自家不和合性研究の材料として使われていました.しかし残念ながらゲノム解析が主流となった近年は,植物育成に時間がかかること,ゲノムサイズが非常に大きく解析が難しいことなどから,ほとんど扱われなくなってしまいました.

テッポウユリは自家不和合性の種として認知されていましたが,私は原産地である琉球列島に自生している個体を集めて交配実験を行い,完全な自家和合性を示す個体を見つけました(Sakazono et al., 2012. J. Japan. Soc. Hort.81:80-90).さらに,自生地域の端へ進むに従って自家和合性個体の割合が高くなることも明らかとなったのですが・・・ではそのような集団構造の成立に関わった要因は何でしょうか?

今回の論文では,作成したマイクロサテライトマーカーを用いて自生集団の遺伝的多様性を調査し,上記の疑問に対する答えを考えてみました.

論文情報:

とてもシンプルな研究結果ですが,研究を先へ進めるための大切な一歩だと思っています.
細々とでも,自分ならではの研究ができるようになりたいです.


名称未設定.pngのサムネール画像
こんな崖っぷちに生えていることが多いです



PD坂園

ページの一番上へ

【緊急告知】JST・循環型「科学者の卵養成講座」・「教授からの進路選択アドバイス~進路、就職、人生を戦略的に考える~(キャリア教育)」特別講義(9/7)

2013年9月 8日 (日)

 出前講義を始めた頃は、科学、サイエンス、植物、遺伝、農学、というような研究に関することでしたが、ある小学校での校長先生との話から、自分のこれまでの人生を振り返って、それを時間軸に沿って、講義をする「キャリア教育」というのをはじめることに。。そのうちに、このキャリア教育の方のリクエストが多くなったり、研究と合わせて講義をしてほしいとか。。。

 最初にキャリア教育を行っていた頃には、時系列で自分のことを話すことで、手一杯だったのですが、少しずつversion upして、ずいぶん講義内容も進化してきました。キャリアというのは、広く考えれば、進学、就職という人生全体の設計図を考えるということなのだと。そのために、時系列だけでなく、これまで自分で考えてきたことなどを加えるようにして。。。というようになってきました。

DSCN3479.JPG あれこれあって、HPへのお知らせが遅くなりましたが、JST・循環型「科学者の卵養成講座」で、今週末の9/14(土)の午後から、工学部で講義です。基本は、この講義に登録されている方々に聴講できるようになっていますが、これまで渡辺の講義を聴いたり、このHPを見て、という方がいらしたら、もし、同じ学校で講義を受けている友だちがいれば、友だちの保護者といって、受付をして下さい。もし、そうした友だちなどがいない方。。。受付に渡辺がいます。どうしてもということを言って下さい。何とかしますので。。。

 8月の猛暑が終わったと思ったら、9月は長雨のようです。来週末に雨にならないことを祈りつつ。多くの皆様とお目にかかれるのを楽しみにしております。この文章を書きながら、すっかり忘れていましたが、今朝、2020年の東京でのオリンピック開催が決定したとか。。。2020年は、7年後。。。渡辺自身は、ずいぶんと人生が進んで。。。また、2桁目の数字が。。。。それより、受講生の皆さんは、大学というか、大学院生。という方もいるでしょう。ぜひ、しっかり人生設計をしてください。その時、渡辺とまた、研究ができるようになれば、幸いです。。。と、ふと、そんなことを。。。あっという間に、7年はたつのであると。。。


 わたなべしるす

 PS. 以前に研究室見学に来てくれた中学生たちが見学内容を新聞のようにまとめて、それがつづられたものをおくって頂きました。とてもしっかりできていて、これが人生のきっかけになってくれればと思います。ありがとうございました。

DSCN7251.JPG

ページの一番上へ

【お知らせ】科学研究費・新学術領域研究「ゲノム遺伝子相関」26-27年度公募のお知らせ(9/5)

2013年9月 5日 (木)

 このHPはいろいろな方が見ておられるので、これは自分には関係ないお知らせというもいくつかあるのではと思います。今回のは、大学等で研究をされている方で、HPを見ている方々対象かもしれないですが、大学の研究室では、こうした活動を通して、研究費を獲得して、研究をしたり、アウトリーチ活動をしているということを知って頂く一環でもあると思い、このお知らせを掲載しました。もちろん、渡辺自身、本領域計画班の研究分担者であり、この領域を盛り上げる立場でもありますので。。。

IMG_3377.JPG 将来、研究者を目指して、このHPをご覧の方もいるのではと思います。大学で研究をするとはということを研究費を獲得するということも必要なのだと、将来に思いをはせて頂ければと思います。もちろん、先日書いたように、こうした異なる分野を横断したような大型研究だけでなく、個別の研究もあるので、その書類書きはもちろん、この秋の渡辺の大きな仕事でもある訳ですが。。。

 では、お時間のある方、ぜひ、ご覧頂ければ、幸いです。


 わたなべしるす

DSCN3053.JPG*****************
以下、転載

皆様、

新学術領域「ゲノム遺伝子相関」では、平成26-27年度の公募研究を募集しております。皆様からの積極的なご応募をお待ちしております。また、ご不明の点はお気軽にお問い合わせ下さい。

領域HP
http://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/genetics/

文科省、公募要領、計画調書ダウンロードのページ
http://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/hojyo/boshu/1339062.htm

「ゲノム遺伝子相関」公募要領
 今日の生物学は、均一化されたゲノムを持つ扱いやすいモデル生物を中心に発展してきた。一方、自然界の生物集団は多様なゲノムとエピゲノム構成を持ち、それらが相互に協調あるいは相反し合うことで、さらに多様な表現型や従来の遺伝学では解の得られない複雑な生命現象が生み出される。こうした遺伝的協調やコンフリクト(「ゲノム・遺伝子相関」と呼ぶ)は、同一細胞内や同一個体内では勿論のこと、異個体(例えば、オスとメス)や異種個体(例えば、宿主とパラサイト)が出会う際にも発生する。
 本領域では、多様な生物種を対象に、ゲノムの組合せにより個体内あるいは個体間に生じる「ゲノム・遺伝子相関」の実体を解明し、それらの中に含まれる共通機構・原理を明らかにすることを目的とする。さらに、これらが複雑かつ多様な生物種を生み出してきた進化の過程を検証し、「ゲノム・遺伝子相関」の概念を取り入れた新たな遺伝学分野の創成を目指す。
 このため、下記の研究項目について、「計画研究」により重点的に研究を推進するとともに、これらに関連する2年間の研究を公募する。1年間の研究は公募の対象としない。また、研究分担者を置くことはできない。
 公募研究の採択目安件数は、単年度当たりの応募額500万円を上限とする研究を12件程度、さらに1,000万円を上限とするゲノム解読や研究支援者の雇用を必要とする研究を4件程度予定している。
 公募研究では、計画研究で扱う現象に加え、雑種強勢、共生など、幅広い「ゲノム・遺伝子相関」現象に関する提案を求める。バイオインフォマティクス、理論科学の提案も歓迎する。特に、若手研究者からの萌芽的・挑戦的な提案を期待する。
(平成24年度公募研究 平均配分額 5,082千円 最高配分額 9,000千円)

領域代表 高山誠司(奈良先端科学技術大学院大学)
事務局 木下 哲(長浜バイオ大学)
*****************

ページの一番上へ

【お知らせ・再掲】東北大学YouTube・チャンネルに出前講義等、アップロード(8/23)

2013年8月23日 (金)

 ずいぶん昔から、HPを見られている方は、覚えているかもしれないですが、最近見られた方は、へーーーと思うかもしれません。東北大学がYouTubeでいろいろな情報発信をしています。主に、サイエンスカフェとか。。。。そんな中に、渡辺の講義風景もuploadされています。uploadが始まったのが、ちょうど、2011/03/11の少し後でしたので、。。そのあとに、出前講義の参考に、渡辺がどんな講義ができるのかというのを知りたい方もいらっしゃるのでは。。。

 そんなで、改めて、こちらの講義を3つ、公開されているのを、お知らせしておきます。

 花の不思議な世界(今治市立今治小学校)
  (出前講義を記したHP)

 キャベツとブロッコリー~何が違うのか~(今治市立日吉小学校)
  (出前講義を記したHP)

 東北大学サイエンスカフェ 第64回「花の中のミステリー」
  (出前講義を記したHP)

DSCN7142.JPG この場を借りて、出前講義の映像の公開にご協力いただきました、今治市立今治小学校今治市立日吉小学校の方々にお礼申し上げます。ありがとうございました。この映像を見られて、講義の希望があれば、ぜひ、渡辺までお知らせ下さい。


 わたなべしるす

ページの一番上へ

【お知らせ】『レポート力』アップのための情報探索入門--資料・情報の活用方法(4)--の講義、学部一年生向け、12/19(木)に実施(8/20)

2013年8月20日 (火)

 大学院がメインの研究室のため、学部生と接するのは、年数回の講義に限られます。今年度は「基礎ゼミ」を引き受けたこともあり、ずいぶん、多くの学部生との接点があったと思っています。前期に。これまでは、講義はいつも後期で、前期にはありませんでしたので。。。後期に担当している講義は「生命科学B」は工学部1年生向け。昨年は、出欠のまとめとか、レポートのまとめ、評価を担当しましたが、今年は旧遺伝生態研の他の先生が。少しほっとしています。もう1つ引き受けているのが「『レポート力』アップのための情報探索入門」今年で3年連続の依頼となり、うれしい限りです。昨年のコメントに、印刷物が見えにくいなどありましたので、今年はもう少し工夫をしたいと思いますので。

DSCN7138.JPG さて、「『レポート力』アップのための情報探索入門」の14回の講義は、図書館の使い方、レポート作成法、研究活動と情報検索などから構成されており、渡辺は、12回目の「資料・情報の活用方法(4), 研究活動の実際と情報検索(1)--自然科学分野」ということで、渡辺がやっている研究内容を最初に簡単に。この講義自体が、1年全学の学部関係なしの講義なので。文理入り交じってということもあって。。。そのあとに、理系の中の生物系になるかもしれないですが、どうやって情報を集めるのか、また、それをどの様に活用するのか。学部の最後には卒論を書くようになりますし、大学院に進んで、さらに研究をすると、学術論文を書くようになります。そうした学術論文の基本情報とその評価など。

 資料・情報を集めるということは、単にレポートを書くだけでなくて、何をするためにも、とても大事なことであり、間違った情報に振り回されたり、間違った資料に基づいて、何かをすると、真の目的地にはたどり着けません。というようなことも含めて、情報の重要性の一般についても可能な限りお話しします。

 渡辺以外に担当される先生方は、図書館のHPから、また、シラバスでわかるのではないかと思います。少し先になるかもしれないですが。いずれ、まだ、夏休みで、後期の講義のことなど考えたくないというか、考えられない時期かもしれません。こちらも忘れないうちにということで。また、近くなったら、改めて、HPでもお知らせします。最初に書いたとおり、「基礎ゼミ」を担当したことから、例年より少し多くの学部生と接することができましたし、高校生時代に、科学者の卵SSH出前講義等で、知っているという方、渡辺以外の講義枠をどうするかというのもあるかもしれないですし、また、5限目という遅い時間ということもあって。。という方もいるかもしれないですが。。。情報の重要性は、年をとるほど、その重要性がわかってきた気がしますので。。。

DSCN7147.JPG なお、渡辺が担当するのは、

 講義名:『レポート力』アップのための情報探索入門--資料・情報の活用方法 (4), 研究活動の実際と情報探索①--自然科学分野--

 講義内容:前半で簡単に渡辺のやっている研究内容を紹介して、自然科学分野で、どの様に情報を集めることが大事であるか、論文が掲載されている雑誌をどうやって探すのか、その雑誌、論文の評価は、現状ではどの様になされているのかと言うことを講義します。文系、理系関係ない講義枠になっていて、例年は、50名程度が参加だそうです。少しでも多くのかたに受講頂ければ、幸いです。

 日時:12/19(木), 5講時(16:20-17:50)。川北講義棟A106です。

 では、上記の時間にお待ちしております。というか、ぜひ、この講義を受講して頂ければと思います。


 わたなべしるす

ページの一番上へ

« 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25