東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【出前講義】仙台市立七北田小学校 NSP 4年生「ヘチマとそのなかまたち--実は、たくさんの仲間がいます--」(10/27)

2011年10月28日 (金)

 9/23には、NSPで3年生を対象に「植物の成長」ということで、「ヒマワリ」を題材として、「成長過程、開花、結実」を講義するために、ヒマワリの種を数えてみようという講義をしました。初めての3年生のNSPで、かなり緊張したのを覚えています。

DSCN1501.JPG 今日は、渡辺が小学生の頃から、小学校で夏に栽培される「ヘチマ」を題材として、「ウリ科」の身近な作物の類似点と多様性を講義しました。4年生ということもあり、クイズ形式で、「種子」、「子葉」、「雌花」、「果実」、「果実の横断面」などを、ヘチマ以外に、スイカ、キュウリ、メロン、カボチャ、ゴーヤについて、比較を行ってもらいました。似すぎていて、区別がつきにくいもの、逆に、すぐに区別がつくもの。その不思議さを体験してもらいました。とてもチャレンジングな子供たちで、どんなに難しくても、こたえようという心意気がすごかったです。圧倒されそうでした。

 後半は各教室に分かれて、質問コーナー。たくさんのシビアな質問をもらいました。「なぜ、スイカ、メロンには模様があるのか?」、「なぜ、黄色い花が多いのか?」、「ウリの仲間というのは、どのようにして決めているか?」、等々。最後の分類の話、「ウリ科」ということについての質問は、今の分類学の基本についての質問。とても感動しました。もっとたくさんの質問があったようですが、いつものように、質問シートに書いて、コメントが届いております。お待ちください。

DSCN1554.JPG 最後になりましたが、理科の椎名先生、4年生の先生方、ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。今回も講義のあと、校長先生と今日の講義についての反省会というか、盛り上がりを議論できたのは、何よりでした。ありがとうございました。


 わたなべしるす


 PS. 七北田小学校のHPにも関連記事を見つけました。ありがとうございました。お時間のある方は、ぜひ。

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【出前授業】栃木県立宇都宮女子高等学校、SSH特別講義「植物の花からたねができるまでに見られる不思議--世界トップ水準の研究維持とそれを支えてきた大学・学部・学科の選択--」(10/24)

2011年10月24日 (月)

 4年連続で、栃木県立宇都宮女子高等学校で実施されているSSHの取組である「第1学年講演会」に招待され、出前講義を行いました。1, 2年目は、「自家不和合性」というサイエンスの講義を、昨年は進路決定の一助とするということで、「キャリア教育」でしたが、今年は、少し欲張って、その両方を1hrちょっとの講義で行いました。

 昨年度から、校長先生が変わられていましたが、おあいしてすぐに、「仙台の震災は??」とご心配頂きました。震災後からの、一連のことをお話ししたあと、体育館で講義となりました。

 自家不和合性のはじめには、好例の「作物の花」とその作物の関係。最近、こちらも庭先でよく見かけるようになったのですが、「トケイソウ」。これが一番最初にわかったのは驚きでした。ただ、クダモノトケイソウが、パッションフルーツというのは、あまり浸透してないようです。サツマイモ、サトイモ、レタスの花は難しかったようです。それでも、オクラ、クリの花がわかったのはさすがだと。感動でした。

DSCN1489.JPG 後半は、渡辺の小学生時代から、今に至るまでの「キャリア」というか、どう考えてきたかなどをお話ししました。そのことによって、受講生の皆さんは、自分とこんなことは同じとか、わかったのでは。感動したのは、「一人あやとり」がきちんとできること。それはそれですばらしいと思いました。何より経験が大事です。高校生以降のことは、まだ、経験をしてない部分かもしれないですが、これから起きること。少しずつ考えながら、選択をしてください。また、質疑では、高校時代にどのように勉強したとか、研究者は毎日、実験しかしてないのか、文系で博士になるとは、自家不和合性より、雌雄異花の方がよいのではないかなど、たくさんのシビアな質問をもらいました。まだ、博士になるという実感がない部分はあると思いますが、目標に向かって、がんばってください。目標ができれば、いろいろなことができるようになると思いますので。また、自家不和合性に興味を持ってくれ、こうして講義をした生徒さんといっしょに、将来、自家不和合性の研究をいっしょにできれば、幸いです。というか、講師冥利に尽きると思います。なにより、渡辺がたどった人生を参考にして、よりよい進路選択になってくれればとおもいます。まだ、1年生です。選択肢はたくさんありますので。

 今日の講義でお世話になった、吉永先生をはじめとする先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。
 
 
 わたなべしるす

 PS. 写真を撮ることができませんでした、正門のところに、サッカーなでしこジャパンで活躍されている「安藤梢」選手が、宇都宮女子高等学校、卒業ということで、お祝いの横断幕があったり、玄関先には、「北京五輪」の時の記念のものがあったり。世界一になることのすばらしさを改めて、実感するとともに、来年のロンドン五輪もがんばってほしいと。こうしたすばらしい先輩がいることは、世界で活躍することの励みになるだろうと。ぜひ、がんばってください。

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【出前お手伝い(ボランティア)】仙台市立木町通小学校、放射線計測のお手伝いと現状視察、その4(10/20)

2011年10月20日 (木)

 4/21, 6/3, 7/12に、仙台市立木町通小学校からお願いされ、放射線計測のお手伝いを行いました。月1回程度の測定というお約束でしたが、科学者の卵の関係で、使いたいという受講生がいらして、9月の測定ができず、失礼をしておりました。ほぼ3ヶ月あきましたが、なんとか。。。

DSCN0428.JPG 先週も3年生に「ヒマワリの種」についてということで、出前講義を行いましたが、そのときは、こちらが時間の都合がとれず、。。今日、ようやく時間がとれ、校内の測定ができました。前回の測定場所を継続するとともに、これまでの測定の経験で、大きな値が出そうなところを見ましたが、それなりに通常値より大きな値であったり、さほど大きな値でなかったり。ただ、前回から、3ヶ月ということもあり、右肩下がりで、低下が見られるというのが、一般的な感触でした。ただ、他と比べて、すこし大きな数値を示すところもはありましたので、その点について、担当の先生、校長先生などと意見交換ができたのは、何よりでした。また、来月も継続的に、測定をしたいと思います。

 お世話になった、熊谷先生、校長先生、教頭先生に、この場を借りてお礼申し上げます。これからもよろしくお願いいたしいます。


 わたなべしるす

 PS. 先週の会議で、七北田小学校NSPの取り組みについて、聞く機会があったようで、是非、そうした同様の取り組みを木町通小学校でもということを伺い、こちらとしてもできるだけ、サポートしたいということで、おはなしできたことも何よりでした。ありがとうございました。

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人材育成、教える側・教えられる側、夏から冬へ。。。。。。(10/20)

2011年10月20日 (木)

 人材育成というか、教育というか、その重要性がいわれて久しいが、思うようにうまく機能しているとはいえないようである。人材育成にも、教育にも時間と予算がかかる。もっと大事なことは、そのことに関わる人の「熱意、将来を見据える眼」というものもの大事なのかもしれない。それぞれの分野、領域で、将来像は変わるものであり、もちろん、共通した部分もあるが。。。その将来を見据えて、何をどうすることが大事なことなのかを考え、人材育成、教育が重要なのだろう。では、植物科学というところで、何が求められるのか、。。はたと考えるが、基礎から応用というのも、ずいぶんといわれていて、たとえば、シロイヌナズナの成果をアブラナ科作物にというも、一朝一夕ではない。そこに、確固たる戦略がないといけないような気がする。では、アブラナ科作物が持つ戦略性はといえば、もちろん、毎日の野菜であり、なたね油であろう。それ以外に何に利用できるのか、10年先を見据えて考えて、人材育成、教育が必要なのだろう。時間がかかるのは、確かであるが、岩手大時代から、仙台に復帰した頃に行っていた「21世紀COEプログラム」でも、人材育成は大事なテーマであった。そんな教育プログラムでトレーニングされた人材が、社会で活躍し、ふと、研究室を訪問頂いた、先日のことは、教育をしていてこの上ない、喜びであろう。。

DSCN1465.JPG 今まで、幼稚園から数えると、どれだけ多くの先生方にお世話になったのだろうか。もちろん、両手でも足りない人数だと思う。それぞれの先生から、それぞれ異なったことを学んだような気がする。小学校とか、中学校でもそうだったかもしれないが、クラス分けの時の担任の先生に一喜一憂したような記憶がある。初めて見る名前の先生で、どんな先生なのかとか。同じ教科書を使って、同じ授業を受けてきたのに、それぞれが異なる感性などがあるためであろう、受け取り方も異なってくる。これは、教える側になって、それなりの経験を積んだからいえるのかもしれない。というか、実感できるのかもしれない。そう考えたとき、教える側、教えられる側、双方に齟齬がないようにして、また、できるだけ意見交換などができれば、ずいぶんと教育ということを考えたとき、違ってくるのであろう。人生いつまでも学ぶということは、大切であり、それを考えたとき、教える、教えられるのどちらであっても、受け身でなく、より積極的にという姿勢が大事なのかもしれない。何より、これまで教えてもらった先生方、そして、一緒に学んできた学生さんたちに感謝しながら。。。。ありがとうございました。

 そんな風に、教育、人材育成は、一足飛ばしというわけにはいかないが、今年の季節はどうも途中を飛ばしているような感じであった。もちろん、10月の終わりでそれなりなのかもしれないが、仙台でも結構汗ばむような日もあれば、朝夕はずいぶんと寒い。例年より寒いような気がする。震災で感覚がずれているのかもしれないが。何かの出張明けで仙台に戻ったら、半袖だった駅前が、冬服に。。季節だけが一足飛ばしというようにならないように、教育、研究、人材育成も可能な限り、加速させたい。と思った秋の夕暮れでした。

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 わたなべしるす


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【出前講義】仙台市立木町通小学校・3年生特別講義「ひまわりのお花の秘密--たねはいくつあるのかな???--」(10/14, 20追記)

2011年10月14日 (金)

 昨日の福島高校での出前講義に続いて、今日は仙台市内の木町通小学校。先月、七北田小学校で初めてトライした、3年生。3年生から、生活科が理科と社会科になります。理科の植物関係では、まずは、いろいろな種類の植物を育てることだそうです。ひまわりも育てたとか。そのひまわりを材料にして、ちょうど、収穫できるたねの数を数える。七北田小学校と同じテーマで講義を行いました。

 グループに分かれて、たねを数えましたが、グループごとで数え方にも多様性があって。全員で数えるチーム。たねを分けて、数えるチーム。最後には、ずいぶんと早いチームと遅くまでやっているチームが。まだ、3年生なので、そのあたりのことを学習するのは難しいと思いましたが、何事も経験だと。

DSCN1396.JPG 数え終わったあと、数えたたねが多い順番に並んで。少ないところは、400個くらい。多いところは、直径20cmを超えるひまわりで、2,000個近いたねが。それを順序よく数えた皆さん。すごいです。この経験を次に生かしてください。最後には、質問コーナー。鋭い質問がたくさん出ました。花びらがある意味、茎の構造等々。これからの高学年でたくさんのことを学習してください。

 最後になりましたが、3年生の先生方、ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。最後に、出張から戻られた校長先生お目にかかれ、来週の放射線の測定、院内学級との連携のおはなしを頂き、さらなる発展がと思っております。今後ともよろしくお願いします。

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 わたなべしるす

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 PS. 今日、木町通小学校のHPに、渡辺の記事を見つけました。ありがとうございました。お時間のある方、ぜひ、どうぞ。



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