東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

「地球温暖化と植物」シンポジウムを終えて

2007年12月 5日 (水)

学内の農学研究科・生命科学研究科による「地球温暖化と植物」シンポジウムが昨日終わりました。
基調講演では、理学研究科の花輪先生にIPCC報告も交えて、地球温暖化の報告がありました。地球環境がきわめて良くない状態にあり、予想を超える速さで悪化していることが分かり、人間の営みを考える必要があり、そのためにも植物を活かすことを考えないといけないと思いました。さらに、特別講演では、NiCHeの内丸先生には、ライフサイエンス予算など、普段伺えないような学術予算背景について、お話しいただきました。キーワードして、環境、植物科学というのがあったことは、今まで以上に、今の研究を推進することが日本の科学にとって重要だと思った次第です。また、小中高との連携による出前授業についての重要性があったことは、これまでの出前授業の方向性がよい方向にあったのだとほっとしました。
後半では、農学研究科、多元物質科学研究所、生命科学研究科の研究者から発表があり、植物科学、構造生物学など、領域横断的に地球温暖化を考える素地が検討されました。
最後に、研究担当理事の庄子先生から、この領域に期待すると言うことで、励ましのお言葉があったことはうれしい限りでした。
これをベースとして、教育・研究を領域横断的に展開できればと思ったのでした。
多くの参加者に恵まれたことも、世話役として、ほっとしています。ありがとうございました。合掌。

わたなべ

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学会に行ってきました。

2007年9月27日 (木)

9月22日~23日に山形大学で開催された第112回日本育種学会に行ってきました。
今回は、高田技官、PD諏訪部、D3秋田君(菅野グループ)、M2佐藤君、M2藤岡君の4名で参加し、佐藤君と諏訪部が発表しました。

佐藤君は、学部生時代から高田技官と取り組んでいる「一側性不和合性」という現象について発表しました。この現象は、植物が遺伝的多様性を維持するために獲得した性質の一つで、今まではその制御機構が全く解っていませんでした。それを遺伝学的に解明したのが彼の研究成果です。多くの方が聴きに来てくれ、注目度はとても高かったと思います。彼にとって初めての学会発表でとても緊張していたようですが、長年取り組んできた研究の成果をたくさんの研究者の方の前で発表できることはとても嬉しいことです。研究者の醍醐味の1つではないでしょうか。

諏訪部は、昨年イギリスで行っていた研究について報告しました。ハクサイとナタネ(菜の花)、シロイヌナズナ(モデル植物。アブラナ科の雑草)の間で遺伝地図(連鎖地図)の統合を行い、近縁種間のゲノム構造の違いを明らかにするとともに研究成果の種間での共有を可能にしました。

高田技官は、渡辺研の研究をさらにレベルアップするための情報収集と佐藤君の発表のサポート。藤岡君は、初の学会参加ということで、少々緊張気味ながらも学会の歩き方や研究最前線を感じ取ることができたのではないかと思います。秋田君はD3ということで、いろんな研究者とのコミュニティの拡大にがんばっていました。

っと、各人いろんなことが満載で、とても有意義な学会参加になりました。

あと、お米と日本酒も最高でした。さすが米どころ庄内山形です。
秋の学会は、各地の味覚が楽しめるのでやめられません!

諏訪部

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