文部科学省科学研究費補助金「新学術領域研究」
アウトリーチ
山元は、Benesseが発行する進研ゼミの標記冊子に登場、"科学でアタック!! 恋をしてしまうのは遺伝子のせい?"でHLAと相性の関係を紹介しています。
出典:チャレンジ6年生『未来発見BOOK』、p.18-22, 2016年1月1日発行
図:掲載誌の表紙
研究成果
キイロショウジョウバエの雄は、交尾を受入れない既交尾雌に求愛した後には、処女雌への求愛もほとんどしなくなります。Btk29Aという非受容体型チロシンキナーゼを失った突然変異体の雄は、この失恋の痛手からすばやく立ち直ることから、この種の記憶にBtk29Aが関与することがわかりました。
出典:Sunouchi, K. et al. Requirement of the Tec family tyrosine kinase
Btk29A for courtship memory in Drosophila
males. Arch. Insect Biochem. Physiol. (in press).
図:失恋の記憶を調べる実験の手続き
広報活動/アウトリーチ
山元は、台湾のAcademia Sinicaにて2015年12月4−8日に開催されたEMBO Conference on Neural Development-Function and Sysfunctionに於いてNeural basis for socially induced behavioral changes in Drosophila"と題する招待講演を行いました。
図:会場での集合写真
研究成果
完全変態昆虫のキイロショウジョウバエは、幼虫から蛹を経て成虫になる時点で、古い組織の多くが細胞死を遂げます。その引き金となる因子の一つはステロイドホルモンのエクダイソンですが、組織によって異なるタイミングで細胞死が誘導される機構についてはその多くが不明です。今回の論文は、染色体の高次構造に関わるZesteタンパク質が、エクダイソンの有効作用濃度域を調節して細胞死のタイミングを前後にシフトさせることを明らかにしたものです。
出典:Goto, T. et al. (2015) Zeste tunes the timing of ecdysone actions in triggering programmed tissue degeneration in Drosophila. J. Neurogenet. (in press).
図:成虫になってすぐに細胞死によって失われる羽化筋(各体節に"逆八の字"に走る筋肉)