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遺伝子治療に関する本を書評しました

アウトリーチ


山元は、遺伝学で学位を取得したサイエンスライター、リッキー・ルイスの近著、『「永久に治る」ことは可能か?』の書評を、公明新聞に著しました。この本は、急速に広がりつつある遺伝子治療の成功と失敗の克明な記録であるとともに、そこに関わった患者、家族、医師、そして研究者の人間ドラマともなっています。


出典:公明新聞、2015330日、第6面、読書欄。


公明新聞2015年3月30日書評.jpg


図:書評記事

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研究成果


キイロショウジョウバエの卵発達は母性因子に依存し、母性因子は卵細胞と同一の幹細胞に由来する15個の哺育細胞から送り込まれます。ここで細胞間の連絡路となるring canalは、アクチンを主体とする収縮環が閉じきらずに残った構造で、発生が進むにつれ成長します。山元班の濵田(川口)典子と山元はこのたび、非受容体型チロシンキナーゼ、Btk29Aによるβカテニンのリン酸化(特にY150)が、ring canalの成長に必須であることを示しました。


出典:Hamada-Kawaguchi, N., Nishida, Y. and Yamamoto, D. (2015) Btk29A-mediated tyrosine phosphorylation of Armadillo/β-catenin promotes ring canal growth in Drosohpila oogenesis. PLoS ONE 10(3): e0121484. doi:10.1371/journal. pone.0121484


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Btk29AficP突然変異体の卵室にring canalが見える。

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"脳の衰え"への恋愛の効能を語りました

アウトリーチ


 山元は、週刊新潮2015312日号(35日発売)の特集、"40代から兆しが見える! 超早期「アルツハイマー病」完全対策"に登場し、恋愛による脳の活性化と認知機能の関連性につき、自説を述べました。

 

出典:超早期「アルツハイマー病」完全対策、週刊新潮 2015312日号、P. 49.

 

[参考サイト] http://zasshi.jp/pc/action.php?qmode=5&qword=週刊新潮&qosdate=2015-03-05&qpage=3

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集団生活の経験と遺伝的素因の両者によって同性への求愛が起こる

研究成果


 キイロショウジョウバエの雄にとって、前肢で雌の腹部を触ってフェロモンを感じることが求愛開始の引き金です。それに続いて、雌の動きが視覚的な刺激となって求愛が持続します。山元班の古波津創と山元は、チャンネルロドプシンを介して求愛行動解発ニューロンを直接刺激することによりフェロモン検知のプロセスを経ずに求愛を開始させ、また雌の代わりにディスプレイ上を動く光点を視覚刺激として雄に提示することにより、野生型の雄に求愛を継続させることに成功しました。興味深いことに、同性愛行動を示す突然変異体として知られるsatoriの雄は、チャンネルロドプシンを介した刺激を与えずとも、動く光の点に対して求愛しました。ところが、羽化直後から単独で飼ったsatoriの雄はこの非特異的な光点への求愛を示さず、また雄に対する求愛をすることもなくなったのです。さらに、satori雄に見られるこの集団生活依存的な視覚依存的求愛が、求愛行動解発ニューロンの視覚刺激に対する鋭敏化に起因する可能性が、ニューロン活動のCa2+イメージングによって示されました。この研究は、遺伝的素因と環境刺激の相互作用によって特定のニューロンの応答特性が規定され、その結果、求愛という社会行動が発現することを示したものとして注目されます。


出典:Kohatsu, S and Yamamoto, D (2015) Visually induced initiation of Drosophila innate courtship-like following pursuit is mediated by central excitatory state. Nature Communications | 6:6457 | DOI: 10.1038/ncomms7457


Kohatsu & Yamamoto 2015-2.jpg


:論文のタイトルページ


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第15回アロマ・サイエンス・フォーラム2014で講演

アウトリーチ

山元は、20141212日にアルカディア市ヶ谷(東京)にて開催された標記の講演会で招待講演を行いました。講演タイトルは、『フェロモンと性行動−ハエとヒトは同じか』。その中で、両種の性行動の基盤には脳の性的二型があることを、さまざまな実験データを示して論じました。


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図:講演要旨集の表紙

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