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研究経過報告|新学術領域|ゲノム・遺伝子相関

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2013年9月の記事を表示しています

 科学研究費の申請書にも近年、実施が義務づけられている「国民との科学・技術対話」の推進。鈴木班でも、小中高への出前講義を通したアウトリーチ活動を広く展開し、国民へ科学・技術を還元します。

 前々回が3月末まで、前回が6月末までをまとめました。今回は、7月から9月の第2四半期における研究分担者・渡辺のアウトリーチ活動をまとめておきます。詳しい内容は、研究室のHPに記してありますので、興味のある方は、ぜひ、以下のlinkをご覧ください。講義内容は、今回は小学校、高校、一般の方、向けで、内容は植物の生殖などに関わる講義、実験、見学サポートなどです。


 岩手県立盛岡第三高等学校SS運営指導委員会
 石川県立小松高等学校・ESS部・研究指導
 宮城県仙台二華中学校「スタディツアー」研究室訪問
 福島県立新地高等学校・科学部特別講義
 仙台市立七北田小学校・NSP七北田小サマー講座, NSP特別講義(1, 2)
 宮城県仙台第一高等学校・SSH・生物部・研究指導(1, 2, 3)
 埼玉県立浦和第一女子高等学校・研究室探訪
 秋田県立秋田南高等学校・研究室探訪
 夏休み大学探検2013(第12回サイエンス・スクール)
 平成25年度スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会・コメンテーター
 2014年夏のサイエンスワークショップ検討会
 鹿児島県立錦江湾高校・コアSSH運営指導委員会
 鹿児島県立錦江湾高校・コアSSH研究発表会コメンテーター
 鹿児島県立錦江湾高校・コアSSH小学生向け科学体験教室
 仙台市立木町通小学校・特別講義(1, 2)
 福島県立福島高等学校・SS運営指導委員会
 循環型科学者の卵養成講座・キャリア講義
 愛媛県立今治西高等学校・特別講義
 宮城県教育センター・高等学校理科研修会・特別講義・実験実習

DSCN7414.JPG 今後も引き続き、社会貢献ができる領域であるように努力したいと思います。


 わたなべしるす

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最新の行動遺伝学の実験手法をプロトコル本にて発表しました

山元大輔、古波津創、小金澤雅之は、温度感受性チャンネルのdTrpA1を少数の神経細胞に発現させて温度制御によりショウジョウバエに行動を惹起させる手法と、トレッドミル上で行動するショウジョウバエの脳から神経活動を光学的に記録する手法を集約して、プロトコル本に発表しました。特に、後者の手法は山元研究室の古波津によって独自に開発されたもので、行動遺伝学をベースとした神経回路研究に革命を引き起こすものといえます。なお、この手法の初出となる原著論文は、Kohatsu S. et al. (2011) Neuron 69, 498-508です。


出典:Yamamoto, D., Kohatsu, S. and Koganezawa, M. (2013) Insect pheromone behavior: fruit fly. In: Pheromone Signaling, Ed. K. Tohara, p.261-272, Humana Press, Springer, New York. ISSN 1064-3745 ISSN 1940-6029 (electronic) ISBN 978-1-62703-618-4 ISBN 978-1-62703-619-1 (eBook) DOI 10.1007/978-1-62703-619-1


PheromoneSignaling-cover.jpg


図:プロトコル本の表紙

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ショウジョウバエ雄の性行動とfruitless遺伝子の全てを解説しました

 山元グループが長い歳月を費やして明らかにしてきたショウジョウバエ性行動の分子・細胞レベルの機構を、fruitless遺伝子の働きに着目して総括した解説をNature Reviews Neuroscienceに発表しました。この総説の特徴は、研究の始まりから現在までを俯瞰するのみならず、現在一般に信じられているfruitless遺伝子機能を巡るいくつかの「俗見」を正している点です。必然的に論争的テーマを多々含んでおり、この分野以外の研究者にとっても興味深い内容となっています。また、掲載号の表紙は、この総説のテーマをfeatureした漫画です。


出典:Yamamoto, D. and Koganezawa, M. (2013) Genes and circuits of courtship behaviour in Drosophila males. Nature Reviews Neuroscience 14, 681-692. doi: 10.1038/nrn3567.

 


NatureReviewsNeuro.jpg
図:山元らの総説の掲載号は、この総説のテーマを題材に描かれている。

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日本遺伝学会第85回大会にて本領域との共催WS「異なるゲノム間の軋轢と協調 〜相互作用のゲノミクス〜」が開催されました

2013年9月21日(土)に慶応大学日吉キャンパスで開催された日本遺伝学会第85回大会にて、本領域との共催ワークショップ「異なるゲノム間の軋轢と強調 〜相互作用のゲノミクス〜」を開催し、領域内の寺内、松田、岡がそれぞれの研究対象とするゲノム間の相互作用についての講演を行いました。また、北大の久保友彦先生に、ミトコンドリアと核のコンフリクトのお話をしていただきました。改めて、「病原菌と宿主」、「雌雄」、「亜種間」、「ミトコンドリアと核」など、植物動物の様々なレベルでのゲノム間相互作用を見ていくと興味深い現象が数多く見えてくること、また遺伝子重複やエピジェネティクスを含む転写調節機構の進化など共通性のある要素が存在することが浮き彫りとなりました。学会最終日の午後でしたが、50名を超える来聴者を迎えて有意義なワークショップを行うことができました。また、本大会では本領域の田中、北野による共催シンポジウムも開催され大変盛況でした。

大阪教育大学 鈴木剛
首都大学東京 高橋文

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Kobayashi et al.の論文の内容を紹介する熱帯雨林の一斉開花の写真がMolecular Ecology誌の表紙を飾りました。そして、News and ViewsのPerspective論文で、分子生物学・ゲノミクス・バイオインフォーマティクスを統合して、古典的な生態学的問題に取り組んだ例として紹介されました。"As illustrated by Kobayashi et al. (2013), the inclusion of molecular biology, genomics and bioinformatics has the potential to shed light on long-standing questions of ecological concern."
論文の内容は経過報告2013年6月
をご覧下さい。

(班友 チューリッヒ大学 清水健太郎)

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