東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

研究室ダイアリー

【出前講義】平成26年度スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会・講評者担当-2(8/7, 20:10追記)

2014年8月 7日 (木)

 昨日の夜か、今朝のテレビで、今日は「立秋」とか。とても秋がきたとは。。。これからが暑さが本格化するような。いずれ、会場は空調が効きすぎと言うくらい寒い感じでしたが、外は、明らかに35oC近い気温かと。ただ、横浜港からの海風があるので、少しだけ、ましかなと。。。

DSCN3499.JPG 昨日に続いての2日目は、前日、6名の評価者から発表のあった3年目のSSH実施校からの研究分野別代表校の口頭発表。さすが、選ばれし高校の発表。扱っている材料も「金平糖と数学の融合」、「PM2.5が氷晶核に」、「外反母趾」、「イチョウの抗菌物質」と言うような身近な研究課題から。「環状三重結合物質・ベンザイン」というのは、運営指導委員を仰せつかっている、福島県立福島高等学校の化学班。ただ、ベンゼンという高校の有機化学では、一般に出てくる環状化合物で、渡辺も高校時代は、化学反応は好きな方でしたが、followするのがかなり大変なくらい。。。質疑の内容は、どこかの学会発表と同じようなレベルで、。。その当たりも選ばれし高校の発表と言うことかと。。。8/9から始まる、夏の甲子園野球大会の「科学version」を見ているようでした。中には、英語で発表をする高校も。。。渡辺の高校時代にこうしたactivityがあれば、discussion、英語でのpresentationがでいただろうかと。。。(かなり、疑問符がつくような気がしつつ。。。)。

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DSCN3520.JPG 発表の中にシミュレーションというのがあり、実際の実験とそのシミュレーションの過程をつきあわせているのは、自家不和合性の対立遺伝子が世代を追うたびに、どのように変化するかというPC9801での1990年代後半の計算結果。。。実際には、日向先生が当時の最速の研究室のパソコンでBasic言語で書いて。。。ただ、終わるまで結果がわからないと言うとき、当時の大学院生だったG.S.くんが、世代に対するカウンターをつければ、真っ暗な画面でなくてすむのではと。。。いまのようにvisual系の言語でなかった時代。。。異分野でなく、異世代の融合で、実験がうまくいった例だったような。SSHも5年かけての先輩からの実験結果という場合もあるだろうと。。。結局、2000年代に欧州の自家不和合性研究者が同じような実験をしていて、。。。日向先生が「あれでも論文になったんだね。論文にしておけばよかった。。。」と言うのを今でも忘れることができません。やっぱりで、できるときにきちんと論文にすると言うことを思い出させてくれる発表でした。

 最終的に、この6題の最終結果は。。。。別案件で打合せがあり、。。また、後ほど、このHPからお知らせします。少しお待ち頂ければ、幸いです。

 で、昨日のHPで公開する予定だったのに、していないもの。それが、渡辺がSSH校への出前講義に行ったり、あるいは、研究室訪問、コンソーシアムで活躍している高校、いろいろなSSHの発表会でコメントした高校、科学者の卵養成講座の修了生などを見つけて。

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DSCN3511.JPG もちろん、出前講義等に言っているところはもっとあるのですが、全部の高校とゆっくり写真を撮る時間もなく。渡辺が歩いて、とることができたメンバーであることをお許し下さい。各校での課題研究発表会で途中段階の発表を聞いていて。そのあと、発展していたり、新たな工夫をしていたり。。。さすが、全国大会に出るというメンバーであると。。。ここでがんばったことを残りの受験勉強、継続した実験などに活かして下さい。

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DSCN3506.JPG あと、科学者の卵養成講座の修了生で、仙台二の生徒さんがISEF参加し、入賞した訳ですが、それをサポートしている、ISEF卒業生の組織もあると。その中には、科学者の卵養成講座の他の大学versionの生徒さんも。ずいぶん、ご無沙汰でしたが、しっかり活躍しているのだなと。。。

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 と言う訳で。2014年の研究発表会でした。


 わたなべしるす

 PS. 帰り道、これまでいくつか大学、研究所でお世話になっていた方に時間をとって頂き、情報交換なども、予想外にできました。ありがとうございました。また、どこかでお時間を取って頂ければ、幸いです。

DSCN3530.JPG PS.のPS. 表彰の結果が、labに戻ったら文科省の報道発表にでていました。HPはこちらです。渡辺がこれまで出前講義等に伺っているところだけですが。。。まとめておきます。いくつかの高校の先生から連絡を頂きました。何より受賞はこれまでのこと、これからのことへの励みになるのではと思います。おめでとうございます。


福島県立福島高等学校:文部科学大臣表彰
岩手県立釜石高等学校:奨励賞
長野県諏訪清陵高等学校:独立行政法人科学技術振興機構理事長賞
石川県立小松高等学校:独立行政法人科学技術振興機構理事長賞、生徒投票賞
宮城県仙台第三高等学校:ポスター発表賞
広島県立広島国泰寺高等学校:ポスター発表賞、生徒投票賞
金光学園中学・高等学校:ポスター発表賞
香川県立観音寺第一高等学校:ポスター発表賞

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【出前講義】平成26年度スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会・講評者担当-1(8/6)

2014年8月 6日 (水)

 日本気象協会のHPを見ると、今朝の仙台は昨日に続いて、熱帯夜だったような。。昨日から来ている横浜も、海風は心地よいですが、それでも暑いです。朝から、一駅分くらい歩いたでしょうか。結構暑い。。四国、北海道では、とてつもない雨が降っていて、関東、東北は、暑すぎ。。。お天道様のような方が、雲の上から、攪拌してくれると。。。もう少しバランスがよくなるのでは。。。で、昨日のHPにも書きましたが、渡辺が仰せつかったのは、「平成26年度スーパーサイエンスハイスクール生徒研究発表会・講評者」。平成24年に続いて、2回目。会場はパシフィコ横浜。1994年だったと思います。最初にここに来たのは、。International Botanical Congressで。これと平行して行った自家不和合性の会議で、Penn. State Univ.のProfessor Kaoの逐次訳をしたのを思い出します。その当時、何も原稿のない英語を訳するなんて無理。。。Kao教授に原稿を送ってもらって。。。ところが、最初にいきなり、原稿にないことを話されはじめて。。。「今話されたことは、原稿にないのですが。。。。」と言うことを言って、場内から大爆笑をやってしまいましたが、わからないものはわからない。。。と言うのを、今も思い出します。そのあと、ご苦労様と言うことで、懇親会のチケットを頂いたような。。。Banquetと言うことがわからず、Bankと間違えて、そんな用事はないと言って、また、ひんしゅくでした。。。。そんな頭を抱えた記憶しかないのが、ここ「パシフィコ横浜」です。

DSCN3513.JPG 最初は、毎年、誰か著名な方をお呼びして、特別講演をされているようで、今年度は、京都大・稲葉カヨ教授。動物の免疫系が専門の方。免疫は、学部の4年の時に、モノクローナル抗体を作ると言うことで、理学部生物の竹内先生のところへ伺ったことを思い出し。。。また、少し免疫を学んでみようと、本を買ってみましたが、未だに、複雑すぎて。。。もちろん、植物にも耐病性というのがあり、昔は、植物病理と言っていましたが、いまは、植物免疫と呼ぶようで。。。脳みそが古いからでしょうか、植物病理という方が、脳みそに自然と入ってくるという感じです。最後のところで、免疫系(B細胞、T細胞)のバランスで、花粉のような普通では、異物としないようなものを攻撃したということを言っていました。また、それに関する遺伝子なども。そのあたりが理解できなかったのが。。。やっぱり、免疫は難しい。の一言でした。というか、それをどの様に応用したら、また、交配実験をする現場に戻れるのか。。。そのあたりがわかれば。。。講演をされていて、感動したのは、途中で高校生に質問をしたとき。どちらが処理をした実験区でしょうかという質問。高校生がどちらかに手を上げてくれることを期待していたのでしょうか。渡辺もよく使います。ところが、高校生は誰も手を上げず。。。渡辺なら、。。。。いつもの行動に出るのですが。このあたりは、稲葉先生。冷静に解答を説明され。。。学ばないといけないなと。。。

DSCN3514.JPG このあと、200を超える課題の中で、いくつかを審査した訳ですが、それ以外にもSSHの運営指導委員会、講義等で伺っているところの高等学校へも。どこの学校の発表を見たかなどは、紙面と時間の関係で明日に。。。すみません。今日の夜にはuploadしますからと約束した高校生の皆さん。今日は、渡辺の皆さんのポスターへの感想などと言うことでお許し下さい。見てわかるのは、生物に近い領域。そこを見ていて思うのは、遺伝子の実験が多くなったこと。もちろん、遺伝子をやれば、綺麗なdataが見えるかもしれません。でも、それは、意味のある遺伝現象を見つけているか。と言うか、対立関係にある表現型について、その分離を見ることができるから。いわゆる、メンデル遺伝を見ることができるから。もちろん、植物でなく、動物は純系を作るのが難しいので、そうは簡単にいかないこともあります。そうなったとき、見ている遺伝子というか、仮定した遺伝子が表現型と連鎖していなければ、何のために遺伝子をやっているのか。。。なので、かっこいいと思えないかもしれないですが、表現型をしっかり見る眼を養ってほしいと。。また、ある現象を解析するとき、その現象を解析するために、最適と言わないまでも、適した手法で見ているのか。。。表現型に対して貢献しないような形質を計っても。。。と思います。また、研究に使う材料として、それがよいのか、なぜ、その材料なのか。。。例えば、渡辺の場合、自家不和合性の研究をするために、ハクサイ、カブのなかまのBrassica rapa (syn. campestris L.)を用いています。これは、春化処理が容易で、年に数回の実験が可能。それに対して、キャベツのなかまのB. oleraceaは、春化処理は容易でない。ただ、永年性なので、変異体は枯らさない限り、使い続けることができる。変異体ができれば、容易に維持できる。接ぎ木、さし木もできる。ということです。遺伝学の使いやすさは、本当は、春化処理が容易で、変異体は、親個体を維持できる。まさに、両方の使いやすさを兼ねていればよい訳ですが、。。渡辺は、維持できるのを譲って、life cycleをとって、B. rapaを使っています。と言うように、何を使うのかというのは、とても重要なポイントになる訳です。遺伝学を例に書きましたが、是非、実験をやる前にこうしたことを考えてみてほしいと。。。

DSCN3512.JPG 最後は、6名の評価者の方々から、3年目のSSH実施校の中から、これはと言う研究を分野別の代表校を。。。その時に、いくつかのポイントを。発表に参加する生徒さんは、できれば同レベルで説明ができてほしい。。。これは、いろいろなSSHの発表会で思います。身の回りにあるものを題材として、研究にトライしてほしい。と言うか、そうしたよい例があったと。それはこちらも見ていていつも思います。一方で、高大連携と言うことについて、コメントされる評価者の先生方も。ただ、連携のあり方をどうするのか、それも難しいなと。。。どこかのSSHの運営指導委員会で、議論になったような。。。で、6校の高校の中に、運営指導委員を仰せつかっている福島県立福島高等学校の化学系の実験が。話を聞いただけでもすごそうだなと。以前に思っていましたが、。。。感動でした。実際に手を動かされている生徒の皆さん、指導されている生徒の皆さんのすごさ、大変さを改めて。。

 ということで、出前講義などでお世話になっている高校の発表、科学者の卵で活躍していた受講生が、このSSHでも大活躍などもありましたが、詳細はまた、明日ということで。

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 わたなべしるす

 PS. 朝、起きて、新聞を見たときには、気にかけていたのですが、きょうが8/6で、いつもなら、テレビをつけて、広島に黙祷をしていたのですが、あれこれと打合せが始まると失念してしまい。。。今治の桜井小学校時代の修学旅行で見た広島平和記念資料館は、余りに衝撃的でしたので。。。。

 PS.のPS. ポスターの前でなくて、帰り際に、年に数回出前講義に伺っている石川県立小松高等学校の先生と生徒さんたちとばったり。せっかくでしたので、全員集合の写真を。2回ほど、物理系の発表は聞いていましたが、今回、さらに進化して、新しい数式まで、実験結果から導き出していて。。。感動でした。そんなのと、ほぼ最後くらいに出てこられたので。運良く写真ができました。また、お世話になれればと思います。ありがとうございました。

DSCN3516.JPG PS.のPS.のPS. 原稿を書きながら、一方で「科学に興味、日本が4カ国で最低 高校生、理科離れ進む」と言う記事も。。。科学の進歩に反して、科学への興味がなくなるのは。。。。困ったことです。何とか、下支えをしないと。。。と思わされた、最後の新聞記事でした。。。


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【出前講義】JST・飛翔型「科学者の卵養成講座」特別講義「進化論を唱えたダーウィンも注目した高等植物の自家不和合性」(7/26, 28追記)

2014年7月26日 (土)

 気圧配置の関係なのか、前線が天気図から消えないからでしょうか。今日も30oCを超える気温となるような晴天なのに、梅雨明けになりません。。。確かに、8月前半の天気予報は、曇りとか、雨降りが。。。いつになった梅雨明けになるのか。。そんな中、6年目を迎えた「科学者の卵養成講座」。始めた頃は、生命科学研究科の事務がmainでしたが、今は、OB/OGで大学生になった「ひよこ」さんたちが、受付、資料配付など、様々なことを手伝ってくれ、受講生にも身近ではないかと。。。

DSCN3402.JPG 最初の開講式で、教育・学生支援・教育国際交流担当理事・花輪先生、工学研究科長の金井先生から、この講座を通じて、様々なことを学んで世界で活躍してほしいという励ましの言葉を頂き。。。それに続いて、何回ぶりでしょうか。少なくとも、6年前に始まったときは、渡辺がトップバッターでした。いつもなら講義だけのはずなのですが、今回の企画には「グローバルサイエンスキャンパス」という国際性を身につけてほしい、もちろん、理科、数学で幅広く、領域横断的に学んでほしいと。また、文章を書くことも大事にしてほしいと。というようなこの企画の意義を最初に話をしてから、講義の本題へ。。。

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DSCN3430.JPG 植物の花を今はずいぶんと見ることが少なくなった。。。というのは、先日の中学生にきて頂いて、花の解剖実験をしたことでも書いたとおり。では、普段食べている野菜、果物の花はどんなものか。。ネギ、イチゴ、キュウリ、オクラなどがわかったのは、よく観察していると。こちらが用意した半分くらいでしょうか。これから、ぜひ、普段の生活の中で観察の大事さを実感してほしいと。では、何のために、花を咲かせるのか。媒介昆虫が飛ぶときに、異なる花を行き交うわけで。。。その時に「種の壁」というのがあると。。。それと同時に、植物も動物と同様に多様性を持つことが大事だと。ただ、1つの花に雄しべも雌しべも。。。そのために「自家不和合性」があると。。その自家不和合性に、「種の起源」を書いたダーウィンも興味を持っていたと。その理由なども。。。分子メカニズムは全てが解明されているわけではないですが、細胞間コミュニケーションの仕組みの一端を理解されたのでは。。。

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DSCN3431.JPG 質問の時間には、こちらが問題用紙に書いたようなことに近いようなことの質問が多数。。。ちょっと設問を失敗でした。一方で、多様性を持たせるために、どの様な変異があればよいのかというような鋭い質問も。。。ちょうど、集中講義を頼まれている関係で、Power pointを作成していたので、それを見せて説明したり。。。あっという間でしたが、不明な点があれば、質問をmailで頂ければ。。。

 このあと、on-lineでの英語のトレイニング、後半の講義は、海野先生の「地震」の話。最初と最後の江戸時代のスライドはいつも感動します。何か参考になるようなものを探さないと。。。という反省の講義でした。そうそう。もちろん、今回もniceな答えをしてくれた方には、ちょっとしものを。栽培して、観察力を学んで下さい。


 わたなべしるす

 PS. 今回は、河北新報社の報道部の方が、本講義、プログラムについて、取材にいらっしゃいました。ありがとうございました。近日中の新聞で報告されるのではと思っております。その内容については、また、このHPから報告したいと思います。

 PS.のPS. 研究科内でお世話になっていた方も、来客として、青葉山まで自転車で。遠いところありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

 PS.のPS.のPS. 科学者の卵の講義、実験等でもお世話になっている東谷先生の名前を新聞に見つけました。農学部の近くにある学内関係の施設のことで。。。いろいろたいへんなのだなと。。。

 PS.のPS.のPS.のPS. 7/28(月)、河北新報の朝刊に渡辺の講義等について記した記事が出ていました。ありがとうございました。電子版で、webにもあります。紙面をご覧になれない方は、こちらから。。ご覧下さい。

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【出前講義】仙台市立七北田小学校・NSP七北田小サマー講座「子供が転んでも「ただ」では起きない人生を歩むためには---一科学者の子供時代を振り返って考える。。。---」(7/22)

2014年7月22日 (火)

 昨日までに北部九州、近畿、東海が、今日は関東甲信が梅雨明けしたとか。仙台も日曜までは雨模様でしたが、昨日、今日と晴れ間が。ただ、来週になっても、雨の予報が。。。仙台の梅雨明けは、来週の後半、つまり、8月にずれ込むのでしょうか。。。さて、今年で5年目となった「NSP七北田小サマー講座」。NSP(Nanakita Science Project)では、田植えキャベツとブロッコリーなどの講義に伺っています。先日も頂いた手紙に返事を書いたのですが、慌ただしくしており、今年からversionを変えた「イネ栽培」。この生育がどうなっているのか。。。いつもなら、観察会などを設定しておくのですが、今回は、慌ただしくて。。。観察を設定できなかったですが、想定外の状況が。。。詳細は、最後に。学校に入ると、welcome boardが待ってくれていて。ありがたいことです。

DSCN3330.JPG さて、NSP七北田小サマー講座は、保護者と子供さんが一緒になってという、例年取りの形で。今年度は近隣の小学校などにも声をかけていただき、七北田小学校から周辺への波及という点では、講義内容はさほど、version upをできてないかもしれないですが、少しversion upできたのでは。。。講義内容は「キャリア教育」。渡辺自身をモデルとして、小学校時代から現在に至るまで、どの様に過ごして、何を考えてきたのか、といういつものお話。小学校の保護者と子どもたちの両方向けということで、小学校時代が一番長く話すようにして。ただ、中学、高校、大学と将来に渡ってどうなるのか、そうしたことを、保護者の方は経験されてはいるものの、子供さんにとっては、これからのこと。自宅に戻って、また、将来のことを話すきっかけになれば。。。

DSCN3337.JPG この講義を始めた頃は、たぶん、保護者の方は渡辺と同世代くらい。ところが渡辺もずいぶんと年をとったのだと。保護者の方の方が若くて、渡辺が過ごしたような田舎でという方も少なくなり。。。ただ、子供時代に失敗を重ねることの大切さは、いつの時代も同じ。渡辺も自転車で転んだり、ケガをしたり、たくさんしました。いつもどこかに擦り傷があったような。夏は特に、カブトムシ、クワガタムシを捕るために、ずいぶん、危ないことをしたり。。。そんなことを思い出しながら。。。小学校の時の夢が、「科学者になること」と書いたのは、当時のテレビのアニメとかの影響。そんなものだと。ただ、今、そうした影響を与えることができるような、アニメ、特撮などがないのも事実で。。。そういえば、今年が「ゴジラ」生誕60年だったとか。なぜ、そうした映画ができたのか、その中にも、科学などがかくされていると。。。

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DSCN3342.JPG また、あやとりができますかというので、できる子供さんが今年はたくさんいました。みんなにやってもらいました。こうしたことができるのも繰り返して練習したから。算数とか、漢字の書き取りが苦手というのは、その練習が少ないから。だから、少しでも練習をして下さいと。小学校、中学校で覚えたことは、なかなか忘れないからと。また、褒めることと、おこること、どちらも難しいことです。大学にいても、それはいつも感じます。ただ、褒めるだけとか、怒るだけというのは。。。渡辺が無事大学に行けたのも、小学校5, 6年の担任の先生のおかげ。そうした人との出会いも大事にしてほしいと。もちろん、今の渡辺が研究者として仕事をできているのは、大学時代の日向先生のおかげだと。。。。なので、大学生になる頃には、この先生がよいなと思える目を養ってほしいと。

DSCN3347.JPG 配付資料に、一昨年11回、愛媛新聞に寄稿した「道標」昨年河北新報に掲載した「科学の泉」をつけておきました。全部に配布できたか。。。もらえなかった。あるいは、他にも紹介したいという方は、それぞれ、渡辺のHPからdownload(愛媛新聞)することができます。HPには研究だけでなく、一般の方にもなじみのあることだったり、研究室の様子だったりも記しているので、ぜひ、見て頂ければと。。講義が終わったあとに、子供さん、親御さんから質問をいただきました。ありがとうございました。今の教育事情を反映したような少しシビアな問題でしたが、できるだけトライしてみて頂ければと思いますし、渡辺でお役に立てることがあれば、mailでお問い合わせ下さい。今回のことが刺激となり、親子で将来のことを話す良いきっかけになれば、幸いだと思います。今は小さくても、将来、大きくなるために、いろいろなことを話して頂ければと。。講義の途中で話をした「セミの抜け殻」を最後にプレゼント。ところが、いつも使っている博士をつかって、そんな博士にもちびっ子の時代があったと。そのちびっ子時代を大事にしてほしいというのを説明不足でした。。。というか、博士を出すのを忘れて。。。どうも慌てるとだめです。。。

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DSCN3367.JPG 最後になりましたが、夏休み前の忙しい時期にお世話頂きました、校長先生、理科の椎名先生をはじめとする七北田小学校の先生方にはお世話になりました。ありがとうございました。夏休み明けの元気な子どもたちにまた講義ができるのを楽しみにしています。

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 わたなべしるす

 PS. 講義のあと、校長室で校長先生を交えて、色々な話しをすると共に、現在では、七北田中の2年生なった生徒さんが、フルートの演奏を。去年は、夏休みの講座に参加してくれ、一昨年は、研究室に実験に来てくれて。。。とても立派になっていて、感動でした。生徒さんを入れて6名くらいだったのですが、話しをすると、不思議と色々なところでご縁があってつながっていて。。。とても不思議な時間でした。ありがとうございました。

DSCN3369.JPG PS.のPS. 校長先生との話しのあと、イネの観察をと思ったら、「博士、教授」という声が。プールに来ていた5年生たちで、一緒にイネの観察。水田の水やりはしっかりできているようでしたが、一緒に田植えをしたイネは、少し窒素肥料不足で、色が薄くなっているのが気になりました。ぜひ、追肥をお願いできればと思います。品種によっては、もう少ししたら、出穂期を迎えるだろうというのも。しっかり、穂が出る時期が違うのを観察して下さい。例年より、涼しい夏というのは、事実のようで、グリーンカーテンとして植えてある、ゴーヤがまだ、小さい果実しかできてなくて。。梅雨が明ければ、かなり大きくなるのではと。。。

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【出前講義】宮城県宮城第一高等学校・飛翔型「科学者の卵養成講座」(JST)を広報、第3弾(6/27)

2014年6月27日 (金)

 この週末は雨になりそうですが、何とか今日の金曜日まで持ちこたえてくれました。飛翔型「科学者の卵養成講座」の広報、第3弾は、宮城県宮城第一高等学校。昔でいう、宮城県宮城第一女子高等学校。研究室の実験補助など、色々なことをして頂いている増子さんの母校。月末の金曜日ということもあったのでしょうか。宮城県宮城第一高等学校の行き帰りの道路は少し混雑していました。

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DSCN3152.JPG 宮城県宮城第一高等学校も第1期の頃から、多くの受講生を輩出してくれている高校。説明会は15名ちょっとだったでしょうか。お世話になった柏葉先生と会場で設営する前に、今回のプログラムとして、海外へ行くことができる、また、英会話のトレイニングができるということが、理系の生徒さんの応募に少しブレーキをかけているのではと。。実際に説明を初めて、今回は、講義の最初のところに、英語を入れたけど、できれば、ない方がよいと思うひとはと。。。。かなり手が上がりました。これまでの、福島仙台一でも、英語のレベルことを心配していた高校生が。。。運営サイドとしては、英語をしゃべることができなくても、やろうという気持ちがあれば、というレベルでプログラムを構築しているわけですが、文面だけでは、HPだけでは、そのニュアンスが伝わりにくいようでした。そんなこともあって、たまごのHPに「英語サロン」についてというような記事を入れて、渡辺がどれくらいのレベルで、しゃべることは、気持ちの問題であると。そんなことを強調して。また、もちろん、今まで通りの講義とレポート、赤ペン指導の重要性も。それに加えて、ミニ講義には、科学史、科学倫理など講義とはまたちがった香りのするものを用意しているからと。

DSCN3154.JPG 講義のあとに、去年の受講生の小松さんと渡部君が受講して何がよかった、何が今の自分のためになるというか、というような話しを、基礎コース、発展コースなど、それぞれの面から。とてもしっかりした発表で、このプログラムで1年間トレーニングすることが、こんなにも生徒さんたちを立派にするのだと、感動させてくれました。何より、これに続いて、質問コーナーで、レポートいうのはどの様な内容なのか。講義を聴いていれば、穴埋め式のように答えることができる高校までのようなものでなくて、講義で聴いたことと自分が知っていることを融合させて考える。ということ。これについて、小松さん、渡部君がその大変さと充実感を答えてくれたのは、realityがあってよかったです。また、最近の高校生は、忙しく、部活などの他の予定がぶつかったときには、。。というとき、小松さんが、「他にどんな予定が入ろうと、この「科学者の卵養成講座」の方が、遙かに重くて、そちら以外に選択の余地はないと。。。」。心強いコメントを頂きました。これで応募してくれる方々もしっかり出席してもらえるのではと思います。また、英語のことを最初に説明しましたが、実際にどの様な形式で行うのか、また、発展コースではどの様な研究内容なのかなど、これまでの福島仙台一よりactiveな質問がたくさん。それも感動でした。説明会が終わったときには、ほぼ、全員が質問し、英語があってもトライしたいという方になってくれていました。感動でした。今のその気持ちとこれまでの科学への思いなどを綴って、申請書を書いて頂ければと思います。楽しみにしております。よい先輩たちがいるわけです。そうした方々からもヒントをもらえばよいのではと。。。

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DSCN3173.JPG 質問をしてくれた方々には、科学者の卵養成講座のポスターと渡辺の研究論文の別刷をプレゼントしました。質問を増やす意味もあって、サインをしましょうといったのがよかったのかもしれないですが、最後は、列ができて、サイン会を。。。

DSCN3176.JPG 最後になりましたが、今回の説明会などの設定をいただきました、柏葉先生、久保田先生をはじめとする関係の先生方にお礼申し上げます。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。たくさんの応募を楽しみにしております。


 わたなべしるす

 PS. 説明会が始まる前に、後期の講義である「展開ゼミ」を高校生にも公開している関係で、宮城第一高校からも2名の受講生が。最初の講義の場所、どの様なことをやるかなど、説明ができました。こちらが資料を十分に用意できてない部分がありました。遠慮なく、mailなどで問い合わせて下さい。といっても、最初の講義は、10月10日(金)です。初回講義の実施場所は、片平キャンパス・生命科学研究科本館3階306会議室です。時間は、16:20からです。大学生の受講生がまだ決まってない状態ですので、また、そうしたことも決まり次第お知らせしますので。いずれ、高校時代から、大学の単位を取ろうというのは、熱心な生徒さんだなと。。。




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